二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 小さく、咲き誇る。(デュラララ!!) ( No.7 )
日時: 2010/12/29 18:21
名前: てと (ID: slitpE5G)

No.05 「愛されたい、それだけで」


深夜。
真っ暗な外を見ながら少女—彩音は軽いため息を吐いた。


チャットルーム(深夜)

——田中太郎さんが入室しました——
——田中初音さんが入室しました——

<どもっ♪へへん、勝ちましたねお兄ちゃん>
【こんばんはー。うわ、負けましたorz】
[ばんわー]
【あー、セットンさん。今日、見ましたよ!】
【例の黒バイク!】
<良いなあ良いなあ!>
[? 田中太郎さん池袋に来たの? と、いうか田中初音さんスネないの]
<スネてません(イジケ>
【すねてるよ、初音。ええ、実は私、今日から池袋に住むことになりまして。今は友達の家から繋いでますけど、明日から駅の近くのアパートに住むことになってます。予めプロパイダの契約は済ませてありますんで、すぐネットにつなげられると思います】
[へえ、おめでとう。一人暮らし?]
【はい】
<今度遊びに行くね!あ、ちょっと用事で落ちます、退室はしないんで>
[了解しました]

♂♀

——シレイさんが入室しました——

(どうもこんばんは、お久しぶりでふノノノ)
[ほんとお久しぶりですねシレイさん]
【おおっ、久しぶりですねー】
内緒モード(いざ兄、いる?)
内緒モード≪ん、居るけど何?≫
内緒モード(病院ってさ暇)
内緒モード≪知らないよ≫
(っと、今日は事故にあい病院からなので落ちます。ありがとうございましたお休みなさいませ)

——シレイさんが退室されました——

♂♀

<入れ違いΣ ウチも落ちますね、お相手感謝ー>

——田中初音さんが退室されました——



「っくぁ…」

少女は軽く欠伸を漏らしていた。
病院が暇なのだろう。

病院は、白白白白白シロシロシロシロシロ…気持ち悪い

「死んじゃえ、歪んじゃえ」

くすくすと亜美は口元を歪ませて冷たい瞳で呟いた。



少女は平凡が好きだった。そして、人間が好きだった。
愛していた、愛されたかった。

 そ れ だ け な の に 。

大人は少女を理解しようとしなかった。少女を蔑み、嫌い、酷く罰した。人を愛するだけで、愛されたかっただけで。
何時しか少女は、歪んでいった、狂っていった。

人間を愛して、人間を憎んで。



(愛されたくて)(愛していた)