二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第四戦目 ( No.15 )
- 日時: 2011/01/08 13:48
- 名前: 和華 (ID: m0lwpXYj)
- 参照: 三成が可愛くて生きていくのがつらい。
小町が任務へ出かけて10分。
凪は小町が帰るまでのあいだ、少し考え事をしていた。
なぜ、自分があのようなところで倒れていたのか。
あの日の任務の内容は、なんだったのか。
フゥとため息をついたとき、スっとふすまが開く。
「伊達政宗、頬傷、なんだ。」
「俺は頬傷じゃねぇ、片倉小十郎だ。」
「HA!そんなんいいじゃねぇか小十郎。」
「よくありませぬ。」
「…」
2人の茶番を適当に流した後、凪はもう一度たずねた。
「なんだ。」
「いや、あの小娘はまだかなぁと。」
「…小町。花咲、小町。」
凪は政宗の言葉に「小娘」の名前を答える。
「まだ、戻ってない。」
「そうか…。」
「いいえ、今戻ってきましたよ☆」
「!?」
何の気配もなく、政宗と小十郎の間から、
ヌっと顔をだす小町。
「頭、任務完了です♪」
「そう…ご苦労。」
そういって小町の頭を軽くなでる。
小町はエヘヘと笑っていた。
「で、どうだった?」
「はい!とりあえず真と晋さんは任務が終わったから、こっちに向かってます☆
他の人たちはまだ任務中だったんで、米沢城にいるってつたえて着ました!」
「了解した。伊達政宗。」
「な、なんだ?」
急に呼ばれ、ビクッと体を跳ね上がらせる政宗に
凪は口を開いた。
「もうすぐ、忍が2人ほど到着予定。一人は紅い髪に黒忍装束。
もう一人が黒髪で深い藍色の和服の忍。」
「お、おう。」
「そいつらは俺の仲間。くせ者じゃない。」
「お、OK。そいつらを通せばいいんだな?」
コクリ、とうなずく。
「…もう一つ。伊達政宗、片倉小十郎。あと、小町。」
「なんだ?」
「?」
「俺の性別、かくしてほしい。」
「なんでですか?」
「それは伝説の白忍が女だったなんて知れたら
ナメられて敵さんが増える、との事だろう。」
小町の疑問に小十郎が答える。
凪はまたコクリとうなずく。
「…OK、てめーの性別は兵士たちには秘密だ。小十郎!」
「承知。」
「判りました頭!」
「えぇー?凪ちゃん顔かわいいからスグばれちゃわない?」
「まぁ、包帯しよるから大丈夫やないの?」
「「誰!?」」
いつの間にかに忍が小十郎と政宗の隣に座っていた。
紅い髪と藍色の和服。
「真、晋助。」
「頭、任務完了や。甲斐の武田さんとこ、徳川と戦中やった。
徳川の方が推しておったで。」
「そうそう!あとね、なんか武田のとこの大将が倒れてた!!」
「あとは、真が飽きた飽きた騒ぐもんやから敵さん数人にばれおってな、もう大変やったわぁ、」
「だーかーら!俺は隠密任務には向いて無いんだって!まぁ敵は倒したけどね!」
「そう…。」
へらへらと結果を話す忍二名。
暗中飛躍、越前晋助と一発必中、紅原真だ。
「ほぉー、これが奥州名物伊達政宗はんかぁー。
政宗はん、頭と僕達をよろしゅうな?」
「お、おお。」
「で、こっちが片倉さんだっけ。右目の!
へぇー。へぇー!!なんか怖そうだな!!」
「…そうか?」
「そうそう!!」
一気に場の空気が和やかになる。
小町はいつもどうりへらへら笑ってるし、
真も明るく双竜に絡む。
「頭、今回は災難やったなぁ…」
「え…」
「足、怪我したんやろ?あの任務の日ぁ満月やったから。
皆心配しておったんやで?」
「あ…。……大丈夫。すぐ、直るから…。」
そういって少し微笑む。
—そうか、満月の日…。
倒れていた理由がわかったような気がした凪。
「あー!凪ちゃんいまわらったよね!?」
「まじでか!凪!」
政宗と真が叫ぶような勢いで言ってきた。
「もっかい!凪ちゃん、もっかいニコって!ほら笑顔、笑顔!!」
「SMIL!!凪、SMILだ!you see!?」
「…断る。」
そういいながらも、凪は少し、本当に少しだけ微笑んだ。