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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼-報われなくても愛してる- ( No.10 )
- 日時: 2011/01/06 14:35
- 名前: 砒素 ◆q3OJ/GHggw (ID: OeXJRIuY)
今は真夜中。皆が寝静まった頃。敵の襲撃があった。
先陣を務めるは金髪に紅い瞳の男。それに続き、灰色の髪の男と赤毛の男もいた。
「……」
鏡花さんの表情は一際引き締まって見えた。彼らの全てを知っているような、彼らの目的を知っているような……。
「いい度胸じゃねぇか、敵さんよ……」
平和だった最近、敵の襲撃など考えてもいなかった。その時の襲撃。動揺とも言い切れない雰囲気が漂う。
「土方君、千鶴ちゃんは俺に任せてくれるか?」
と、鏡花さん。女の子って感じさせない凛々しさ。凄く綺麗で、儚くて……。まるで消え去ってしまいそう。
「あ? まぁ、構わねぇけど……」
鏡花さんほど腕の立つ人になら私を任せても大丈夫なんだろうな……。皆、殺気を感知したのか刀を構え出す。
「下がってなよ、千鶴ちゃん」
いつもは冗談ばかりの沖田さんが、真面目に見えた。皆が私を庇うように立ってくれる。
「皆、下がってくれ……。ここは俺が」
あいつらは戦って勝てるような存在ではない。そして、恐らく狙いは千鶴ちゃん。
西の国の、雪村家の純血の鬼……。
雪村千鶴。
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