二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 未来を知る少女2 ( No.16 )
- 日時: 2011/01/06 12:03
- 名前: カエル ◆tr.t4dJfuU (ID: AQILp0xC)
鬼道視点!
第2話 「嬉しさ」
「では、席は……鬼道の隣が空いているな。」
先生がこっちを見て言った。
空いてますよ。
こっちにきてもらえたら嬉しいですね。
氷歌は何も言わずこっちに歩いてきた。
そしてカバンを置き、席についた。
「氷歌。」
小さな声で言う。
「何?」
淡々とした声が返ってきた。
「どうして急に……転校して大丈夫なのか?」
氷歌は今まで学校など行っていなかった。
第一こいつは特務エスパーだ。
学校になど行っていたら任務に行けなくなるんじゃ……
「大丈夫よ。「ECSL」に許可はもらってる。」
淡々と氷歌が言う。
「行ってみたかったのよ学校。」
そう言って笑った。
それから氷歌とは休み時間まで話さなかった。
なぜなら、氷歌が真剣に授業を受けるいるからだ。
「学校に行ってみたかった。」
本当にそう思っていたらしい。
今まで行っていなかったからこそ嬉しいんだろう。
そして休み時間になった。
「月城!!!」
円堂が俺たちの方に走ってきた。
円堂も氷歌が入ってきたときかなり驚いていた。
「どうして雷門に!?」
誰もがしたい質問だ。
「いろいろ。ていうか、『月城』って呼ばないでよ。」
氷歌はそう言うが嬉しそうだった。
「本当にびっくりした……」
木野は心からそう思っている口調で言った。
「フフッ、そうなると思ってなにも言わなかったの。」
氷歌が嬉しそうに笑った。
俺たちがそんな会話をしていると氷歌の周りには人だかりができ始めた。
「ねえねえ天音さん、好きな人のタイプは?」
とか
「好きなもの何?」
などの質問が飛び交う。
氷歌はニコニコ笑いながら答えていく。
この笑い方が気になった。
作り笑いだ。
また作り笑いになっている。
何かあったのか?
授業が終わり、放課後になった。
氷歌は部活の見学の申し込みに行くといって職員室に行った。
「なぁ、月城サッカー部に入るかな?」
円堂が聞いた。
「どうだろうな。氷歌はなんでもできるからな。美術部って言う可能性もあるし、吹奏楽部、運動も大半できるだろう。絶対にサッカー部に入るかは分からないな。」
一番可能性があるとしたら美術部だろう。
個展まで開いているほどなんだからな。
「そんなあ……」
円堂はがっかりして足取りが重くなっている。
あまりない姿だな。
「有人。」
後ろから声がした。
氷歌の声だ。
振り向くとやはり氷歌がいた。
「もう申し込み終わったのか?」
「うん。今日はサッカー部と美術部。美術部を見終わったらグラウンド行くね。」
氷歌がニコッと笑う。
また作り笑いだ。
「月城ぉ……」
後ろから円堂の声が聞こえた。
がっかりした、悲しそうな声。
「円堂君?どうしたの?」
「月城がサッカー部に入らないかもしれないと鬼道が言ったから完全に意気消沈してるんだ。」
「俺のせいか。」
違うだろう。
事実を言っただけだ。
「ハハハ、それでこんなにがっかりしてるんだ。確かに入らないかもね。」
氷歌が笑う。
これは本当に面白いと思っているようだった。
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時間が……