二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン 未来を知る少女2 ( No.28 )
- 日時: 2011/01/06 17:04
- 名前: カエル ◆tr.t4dJfuU (ID: AQILp0xC)
氷歌視点です!
第7話 「裏切り」
どうしてこうなったんだろう。
どうして私が裏切ったことになっているんだろう。
なにも分からない。
「ゲホッ、ゲホッ」
「舜!大丈夫!?」
「……大丈夫だ……」
そうは言うけど無茶をしている。
でも舜をこのまま『ECSL』に置いておくわけにはいかない。
舜は私の唯一の家族だから。
「氷歌、おまえはどうして疑われているんだ……」
舜が聞く。
「……分からないの。多分上が私を裏切り者にしたいんだと思う。」
「……どうして……そんなことを……」
私も知らないよ。
ただ、このままにしていても事件は解決しない。
春奈ちゃんをあんな目に合わせたやつらを捕まえることができなくなる。
それだけはダメなの。
「……氷歌!前!」
舜が大きな声を出す。
前を見てみるとそこには特務エスパーのみんながいた。
「……皆……」
「氷歌!今すぐそいつから離れて!」
雪華が大きな声を出す。
何でよ。
「無理よ。知ってるんでしょ?私が裏切り者だって。」
こういうしかない。
そんなことないのに、裏切ってなんかいないのにどうしてこんなセリフを言わないといけないんだろう。
「俺たちはそんなことないと思ってる。そうじゃないのか?」
影霧がそう言う。
そうなんだけど、そうはいえない。
「まだ信じてくれてるんだ。びっくり。」
淡々とそう言っておく。そうしたら裏切り者らしいでしょう?
「……氷歌。本当のことを言え。」
京がそう言う。
ホントにお人よし。
いや、私のことは少しは信じてくれてるのかな。
だったら嬉しいんだけど。
「ホントの事を言ってるわ。」
ホントなんかじゃないけど。
嘘でしかないけど、何かを守るためにそう言うしかない。
皆お願い。私を信じないで。
「……ごめんね。」
そう言ってから右手を前に出したそして手に力を少しだけ入れた。
【ECM】なんて私には意味がない。ある程度力が抑えられるだけ。だから超能力は普通に使うことができる。
「!離れて!」
そう言ったのは優だった。
優はみんなの前に立つとシールドを張った。
「……くっ……」
優はもう全力でしょうね。
でも私は全然力を出してない。
こんな力だから、上から裏切り者にした方がいいと思われたんでしょうね。
こんな力要らなかったのに……
「皆さ、お人よしすぎるんだよ。」
そう言ってまた手に少しだけ力を入れた。
すると優のシールドは簡単に割れてしまった。
「うわぁ!!」
優が後ろに飛ばされたが風羅の風で倒れずに済んだ。
こうでもしないと皆私を裏切り者と思わないでしょ?
私は【サイコキネシス】で皆を包み込み、動けなくしてから前に歩き出した。舜を連れて。
「……氷歌……」
優が悲しそうにそう言う。
「バイバイ。」
そう言って歩いていくと前から円堂君たちが走ってきた。