二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ボカロを小説にしてみた【次はメルトだお!】 ( No.13 )
日時: 2011/03/05 20:25
名前: 夢羽 ◆h1A8iHzIDo (ID: lwyoqLK1)

→続き


待ち合わせの場所に行ってみるけど、お兄ちゃんはまだ来ていない。

「ミクーっ!」

声のした方を振り向くと、笑顔で走ってくるお兄ちゃんが見えた。
走ってきたからか、ちょっと顔が赤かった。

「あれ?前髪切った?」
「——うん、イメチェンしてみた。どう?」

私は、平静を装って言った。
お兄ちゃんが満面の笑みで頷いてくれる。
切っといてよかった——。

「じゃ、行こう」

お兄ちゃんは笑顔のまま、さり気なく私の手を握る。
蕩けちゃいそうなほど、嬉しかった。

「お兄ちゃん、お茶飲んでく?」
「うん、走ってきたから疲れた」

目も合わせられない位恥ずかしい。
でも、それと同じ位嬉しかった。
その時、すれ違った女の子たちの話が聞こえる。

「ねーねー、恋に恋したことあるー?」
「えー何それ。無いに決まってんじゃん」

私は、心の内で彼女たちに返事をしていた。


——私もないよ。
——だって、それより好きな人がいるんだもん!


続く