二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ワンピース*永遠の夢*【出会えた事が奇跡】 ( No.46 )
日時: 2011/02/05 12:18
名前: ジュリエッタ (ID: 3r6DhwLS)


第話 [最悪な事態]

青い海。
流れる雲。
今日も穏やかないつもと変わらない日々。
あの町に降りるまでは・・・・・。

———— モビー・ディック号 ————

「町だ!町が見えたぜ親父!」
「帆をたため!!」
甲板からオレンジ色の帽子をかぶった青年。ポートガス・D・エースが駆け降りてくる。
「あれ?ジュライは?」
「またナースたちに可愛がられてんだろうよい。」
「じゃあ俺知らせてくる!!」

———— ナース室 ————

「キャー♡ジュライちゃんかわいー♡」
「似合う♪」
ナースのローズ、ジェシカ、キャメロンに囲まれる一人の少女。
「そ、そうですか?」
銀髪に紫の瞳。とても19歳とは思えないかわいらしさだった。
「そうよぉ?まったくいつも地味な作業着しか着ないんだから!」
ピンクのレース付きワンピースに身を包むジュライ。
「だ、だってそうしておけば戦闘にいつでも参加できるじゃないですか。」
「まぁ!ヤダ、戦闘ですって!」
「女の子は男に守ってもらえばいいのよ。」
「そうは行きませんよ。私はお姉さんたちを守らなきゃ!」
ニッと満面の笑みを見せたジュライ。
「あぁ、もうかわいい♡」
「もうお嫁にしたい♡」
「その辺の男よりもいいわぁ♪」
「ぐ、ぐるじいでず・・・。」
思いっきり抱きしめられて、苦しそうなジュライ。
「おい!ジュライ居るか!?」
「あら。彼が来たわよ。」
「かれー?あぁ。おいしいですよね。」
「なっ!何言ってんだ!町見えたぞ!」
「町ですか!?わー!早く行きましょう!」
ジュライはナース室を飛び出した。
「うわっ!まてよジュライ!」

——— ルース町 ———

「わぁ!すごーい!」
ジュライは初めて歩く大きな町を満喫している。
「ジュライ。なんか買い物でも行くか?」
「え!いいの?行く行く!」
色々な店に入っていくジュライ。
「エース!エース!これ欲しい!」
「おっそれか?じゃあ買ってやるよ。」
「ホント!?ありがとう!」
ジュライはくるくる回りながら店をでる。
「かわいい〜♡」
「なんか食うか?」
「じゃあアイス!」
「買ってくるからここでまってろよ。」
今日はエースがやさしい。
いつも優しいけどもっと優しい。
なぜか心があったかくなってきた。
「ジェラ嬢?」
「はい?」
知らない男のヒトに声をかけられた。
「やっぱりそうでしたか!私です。フレデリックですよ。」
フレデリック。
エルドラントの王子。
「フレデリック王子?」
「はい!そうです!」
「お久しぶりです。なぜここに?」
「なぜってここはエルドラントの中心の町です。」
((あ〜なんか見覚えがあると思った。ん?見覚え?そんなモノあるはずがないよね?だって私、一回も城を出たことが無いって・・・。))
頭痛がしてきたジュライは適当に返事を返した。
「へぇ〜そうだったんですか。」
コイツはキライだからどうでもいい話だった。
「お母様が今城に来ていらっしゃいますよ。」
「!!!」
「一度でもジェラ嬢に会いたいとおっしゃっていました。」
「・・・・。」
少しためらったがここの際はっきりさせよう。
私はフレデリックについて行くことのした。
「わかったわ。」
「ではこちらへ。」
((ちょっと行ってくるね。エース。))
心の中でそう思いその場を後にした。

————30分後———— 

「ったく!予想以上に並んでやがった!!」
アイスを二つ手に持ちブツブツと文句をいいながら待ち合わせの広場へ足を運ぶ。
「ん?アレ?ジュライ?」
キョロキョロ辺りを見回すえエース。
すると、隣にいたおじさんが話しかけてきた。
「ここにいた銀色の髪のお譲ちゃんなら、フレデリック様と一緒にお城へと向かったよ?」
「フレデリック?」
「ここの国の王子さ。」
「!!!チッ!」
エースはアイスを捨てて走り出した。

———— ガルデニア城 ————

大きな扉を通り、分厚い警備の中を通り城へ入って行った。
赤いカーペットの上をメイドや執事に囲まれて歩く。
まるで昔の生活に戻ったようだった。
少しいやな気分だったが渋々とフレデリックについて行った。
「ねぇ。どこへ向かっているの?」
「さぁ・・・・。ここだよ。お母様に会う前に着替えておかないとね。」
衣装室に入る。
扉がいやな音を立ててしまった。
メイド達に着付けをされる。
「・・・・・。」
ジュライはブレスレットをされた。
「うっ・・・・!!」
体に力が入らなくなった。
「海桜石・・・!!!」
「お許しください。フレデリック様の言い付けで・・・・。」
「・・・。わかったわ。」
ジュライは仕方なく海桜石をつけた。
思い体を引きづりながら部屋へ連れて行かれた。
部屋に入るとそこには母親の姿があった。
「お母様・・・・・。」
「ジュライ!ジュライなの!?」
母はジュライの元へ駆け寄った。
そして抱きしめた。
「よかった・・・・!本当によかった・・・!!」
「お母様・・・・。」
ジュライは母親を抱きしめ返した。
しかし。
「あなた。今までどこに行っていたの!?」
帰って来たのは平手打ち。
「あなたはいずれ国の女王となるのですよ!?わかっているのですか!?」
「はい・・・・。」
ジュライは返事をするしかなかった。
「早く準備なさい。演説が始まるわよ。」
「演・・・説・・・?」
「この国の女王になるために、この国を愛しているという演説をするのです。」
「・・・・。」
「アラバスタのビビ王女の演説はとても美しかったわ!!最後に放った言葉には少し疑問を抱くけどね。」
初めて来た国を愛しているだなんて。
言えるわけがない。
だが、はいと返事をする以外に道は無かった。
「はい・・・。」
するとドアの外からフレデリックがメイドと執事を連れてやってきた。
「さぁ。行きましょう。僕の御姫様。」