二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ワンピース 天まで… ( No.11 )
日時: 2011/03/23 20:59
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

ラッキーさん!ありがとうございます!!

FTの方もお願いします♪

〜第8話 闇に眠る〜

「またお前は失敗しおって!!」

鋭い鞭が、ティルアの体に当たる。

手には縄がかけられ、海楼石の手錠までかけられている。

暗闇の向こうから、とめどなく鞭が飛んでくる。

当たった所は腫れ上がり、赤くなった。

「まぁ…一応情報があるからいいとするか……」

すると、二人の兵士がティルアを抱え上げると、部屋を出た。


薄暗く、狭い部屋に押されて入ると、床にあった棘が腕に突き刺さった。

「ーーッ!」

「さぁ…仕置きの時間だ。」

恐怖。

暗い闇では、それしか考える事が出来なかった。
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「おい!!!ティルアはどこだ!!」

ルフィは、船に乗り込み、倒れていた兵士の胸元を掴む。

しかし、気絶しているのか、何も話さない。

「やっぱ中に入るか…」

「待って!あそこ……」

ナミは、窓を覗き、ある方向を指差した。

天井から吊され、足は半分水に浸かっている。

「あいつだ!!」

その時。

急に足元が開き、下に落ちた。

「何ィ!!!!」

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「ここは……」

ナミが辺りを見回すと、まだ気絶しているチョッパーと、ルフィが居た。

下は、鋭い棘が敷き詰められていた。

「お…おお。ナミ。」

「ねぇ。はぐれちゃったわよ。他のみんなと……」


     =そこから逃げて。=

会話を聞いていたかのように、声かした。

   =早く、そこから右にずれて!=

「右???」

すると、機械音がして、壁が凄い勢いで迫って来た。

「嘘!!」

「おい!よけろ!!」

慌てて右に飛ぶと、壁は三人の目の前で閉じた。

「ここに……何しに来たの……」

「「ヒィィ!!」」

後ろに居たのは、吊されていたティルアだった。

爪先からは、血が滴り落ちている。

「壁の仕掛けも知らずに…無謀よ。」

「無謀なのは、あなた…ティルアの方よ。」

「私はいいの。ここでどうせこき使われて、一生を終えるんだもん。」

「じゃあ、何でロビンにあんな事言ったのよ!!」

「…!」

“私は、貴方達を裏切ろうとは思ってない。微塵にも。

それを裏切ったら、死んでもいいわ。”

一瞬、黙り込んだが、押し出すような小さい声で、

「それも作戦よ……」

と呟いた。

ナミは、まだ諦めてはいない。

「嘘!だったら、何で……」

「いいから黙って!!ここを抜ければ、あんた達の仲間もいる!!早く出てってよ…!」

「いや。ほっとけねーな。」

ルフィが、ティルアの手錠を解き始めた。

手錠の鍵も、どこにあったのか、見つけていた。

「や…やめてよ…」

「俺は、お前を仲間にするって決めたんだ。」

「離してよ!!やめて!!」

「どんな理由があろうと、お前は俺の一味に入ったんだ。抜けるなんて俺が許さねぇ。」

「許してほしくもない!!やめて!!」

「やめねぇ。」

ティルアは、身をよじらせ、体を振った。

反動で、ルフィは飛んでいく。

「やめてって言ってんの!!あれも作戦だったのよ!?」

「だから…どうした?」

「私はスパイよ!!この船の!!
あんた達の船に入って、情報を盗み、そしてここに居るのよ!?それでも私を許せる!?」

「ああ。許せる!!」

ティルアは、ルフィの視線にたじろいだ。

少し沈黙が流れると、奥の扉が騒がしくなった。

「そこを動くな!!」

銃を一斉に向けられ、ティルアは耳打ちした。

「(手錠の鍵は?)」

「(お!やっぱ仲間になってくれるのか!?)」

「(それは後!私がボスの所に行くし、この兵士も倒す!いいでしょ!?)」

「(おう!分かった!)」

「この方達は、新しく来た方々ですよ!別の兵士さんから頼まれて、伝言をしに来たんです!」

「そうか…?」

そして、ルフィが手錠を解くと、ティルアは去って行く兵士に、手を振りかざした。

すると、兵士は途端に眠りにつく。

ティルアは振り向くと、静かに切り出した。

「私は、一流じゃない。名のある海賊でも無い。

それでも…仲間にしてくれる…?」

「ああ!当然だ!」

ティルアの頬には、涙が伝っていた。