二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ワンピース 天まで… ( No.14 )
日時: 2011/03/24 08:53
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

ああさん、ありがとうございました!

何かあったら、遠慮なくどうぞ♪

〜第10話 志、高き戦士〜

     =プルルル…=

ティルアは、“あの人”の持っていたの。小電伝虫が鳴っている事に気づいた。

「…何でしょうか。」

“あの人”は、受話器を取ると、男性の声がした。

=何をしている!もうすぐで電波が届かなくなるぞ!=

「ご心配無く。切ります。」

小電伝虫は、ブツリと音がして、小電伝虫は切れた。

「(今のが…“空帝”を操る人物…!?)」

「さてと…」

“あの人”は、ティルアを地面に下ろした。

ティルアは、恐怖のあまり、足がすくみ、立てなくなってしまった。

「う…!!」

「心配しないで。何もしない。」

“あの人”は、優しく笑いかけた。

「え…っ?」

「俺は、ただ仮に服従していただけ。俺達全員は…君を生かす道を選んだんだ。」

“あの人”は、ナイフを地面に落とした。

「ティルア。君の手で殺してくれ。」

「待って…!!話が読めない…!」

「…俺は、シャボンディ諸島を抜けた後、捕まったんだ。海軍に。」

「海軍…?」

「“腕は立つ”と評価され、その捕まった海軍にこき使われている。それが此処さ。」

「何で海軍が…!」

「裏稼業が人身売買だ。俺は、ここで殺された“ふり”をする。だから、君は逃げるんだ。」


「何で…!?私を救うくらいなら、皆で逃げた方が…!!」

“あの人”は、ティルアの手の平を見た。

“竜”のマークがあった。

「僕ら全員は、竜石を探していた。だから、君に願いをかけた…」

「竜石…!!」

“あの人”は、そっと笑った。

そして、ナイフを持つと、躊躇わず、自分の脇腹に刺した。

「ーーー!」

「大…丈夫…“ふり”さ。」

「い…や…!!」

“あの人”は、最後も、笑いかけてくれた。

「嫌ぁぁっ!!!!!!」

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気が抜けてしまった。
意識がどこか、遠くに飛んでしまいそうだった。

自分で加減していたとはいえ、“最後の望み”をかけ、傷を自分で負った。

その時、奥から足音が聞こえた。

徐々に近づいて来る。

「誰…!」

近づいて来る音は、近くで止まった。

「ここに居たのか!行くぞ。」

ルフィが来ていた。

手を差し伸べてくれたが、取る気にはならなかった。

「私は……!!」

ルフィは、“空帝”が倒れているのに気づいた。

「こいつ…」

「私は、この人に…助けられたのよ!だから、今度は私が…!!」

「聞いた。兵士からな。お前に期待をかけたって。」


数時間前、はぐれていたサンジとゾロと合流した。

そこで、兵士に今までの計画を聞いたと言う。

途中で会ったフランキーと、ブルックも、船に向かったと言う。

「だから、お前は生きろ。

期待を背負ったんだ!!こいつの気持ちを潰すつもりか!!」

「期待…なんか…!」

「行こうぜ。」

ルフィは、また手を差し伸べた。

ティルアは、一度振り向いた。

     =またどこかで…=

ティルアは、ルフィの手を掴んだ。

どんどん遠ざかって行く内に、優しい声が響いた。

    

    =何時か会いに行く。=