PR
二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ワンピース 天まで… ( No.19 )
- 日時: 2011/03/24 09:07
- 名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)
〜第14話 個々の思い〜
戦いは、かなり長く続いていた。
でも、その音の全てが、ティルアの“昔”を思い出させ、その思い出が、心の奥深くに突き刺さった。
=ま…待て!!=
=俺らが何をしたんだ!!=
=お前…!=
全てを、“過去”として、振り返ってこなかった。
全て、勝手に水に流していた。
=まァ…咎めはしねえさ。=
「……!!」
今は違う。
一つ一つの罪を、全ての罪を、償いたいーー
「うわぁぁぁっ!!!」
獣のような咆哮は、何もない大地に響いた。
==========================
「ねぇ、ティルアが居ないんだけど…」
ナミは、心配そうに呟いた。
ゾロが少し振り向き、また目を逸らした。
「またどっか行ってんだろ。」
「そう…だといいけど。」
「私の事が何?」
船に面している地面に、ティルアが居た。
「別に街を見てただけよ。」
軽い身で、船に乗った。
皆、「なんだ」と安堵の評定でかえって行った。
ただ、ゾロだけは違った。
皆がまばらになった時、ゾロはティルアに話しかけた。
「一部始終は見さしてもらったぞ。」
「…」
ゾロは、妖しい笑みを浮かべると、船の奥へ消えていった。
ティルアは、そっと腕を見た。
“消えていた傷”が、うっすらと見えた。
そっと撫でると、また傷は消えていった。
「一部…か…」
ティルアは、船の端に座り込んだ。
朝日は、さっきより強く、明るく、輝いていた。
PR