二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ワンピース 天まで… ( No.27 )
日時: 2011/04/07 15:18
名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)

〜第22話 風は時に気まぐれ〜

 =なんで部屋に入れてくれねーんだ!=

    =女部屋だからじゃない!=

 =ティルアを何でこっちに移したんだ!=

  =あーもう!!うるさいわ!!=

遠くの意識で、周りの声が聞こえた。
ギャーギャーと騒ぐ声。はっきり言って煩い。

目は開けられなかった。
熱があるようだった。

すると、冷たい手が額に触る。

「(冷た……)」

目を少し開けると、黒髪の女の人が見えた。

首を動かす事が出来ない。

  =…煩いから!!どっか行って!=

バタンと大きな音がして、体を起こした。
急に動かしたせいか、頭に激痛が走る。

「っーー!」

「ああ、まだ寝てて。熱がまた上がったら大変だもん。」

隣にいたのは、ロビンだった。
声をかけたのは、ナミ。

ティルアが寝ていたのは、綺麗な部屋だった。
二つある内の一つに寝ていた。

渋々また横になると、額に冷たい物が乗った。

ナミは、ロビンの隣の椅子に座った。

「貴方も、何か過去があるんでしょう?」

話の始まりは突然だった。

少しうつむくが、話し始めた。

捕まっていた時の事。
マークに隠された秘密。

そして、これから起こるであろう、災い。

「やっぱりね。」

ティルアは、驚いた様子も無いナミ達を見て、逆に驚いた。

「やっぱりって…?」

「私達も、色々あるのよ。」
ナミとロビンが、交互に話し始めた。

自分達の過去、そして、皆の過去。

ティルアは、初めて聞く物ばかりだった。

「…こんな感じ。」

ティルアは、黙り込んだ。

自分の事で悩んでいたのが、小さい気がして。

ロビンが、気持ちを察したかのようにティルアの方を見た。

「別に、貴方の事が小さい事とは思ってないわ。ただ…迷ってるみたいだったからね。
ルフィに言われても、それでも今回の事でちょっと気持ちが動いた…」

「う…ん。」

「でも、私達は、貴方の事も、ちゃんと受け止めてると思うわ。」

ティルアは、ロビンに悟られていて、少しずつ、気持ちが晴れてきた。
ナミが、暗いムードを変えようとするように言った。

「ま、デリケートなティルアにがめつい男子が釣り合う訳ないから、相談したい時は私達を頼ってね!」

ティルアは、微笑を浮かべた。

その後も、話の話題は尽き無かった。

ちなみに、ティルアはガールズトークは初めてだったりするのだ。
楽しい話も、恋バナも。

楽しい時間は、驚く程早く過ぎるものなのだと、初めて知った事も。