二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ワンピース 天まで… ( No.28 )
- 日時: 2011/04/13 17:18
- 名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)
- 参照: 更新速度が落ちまーす。(入学したので。)ご了承。
〜第23話 風の吹き続ける村〜
静かな部屋に一人、ティルアが寝ていた。
辺りが静かだった。
まだ熱は下がらない為、外出禁止が命じられた。
お粥も、飽きてきた頃だった。
そっと布団を被ると、じりじりと暑くなって来た。
尋常じゃない暑さ。それはもう尋常ではない。
急ぎ部屋を出た。と言っても、頭痛が収まらない為、はいつくばって、に近いのだが。
「何!?この暑さ…」
尋常ではない暑さに、取りあえず、厨房に集まり、空調を利かせた。
ロビンが、本を広げ、一つの島を指差した。
「“ビートファイアー”。この島が暑さの原因ね。」
ビートファイアーに聳える火山は、活動を止める事は無い。
しかもその火山から出るマグマは特殊なマグマらしい。
そのマグマは冷え固まる事は無く、ずっと地下を流れ続ける。
その温度は地上にまで届き、この暑さを出しているらしい。
「な…何とかならねぇのか…?」
ダウン寸前のウソップ。
本の下には、“記録一年”と書かれていた。
「マジかよぉ…」
ティルアは、そっと体を起こした。
「た…確か、私の部屋に永久指針があったわ。」
「それって、ビートファイアーの!?」
ナミが言うと、ティルアは頷いた。
ティルアはもう、ウソップ以上にダウン寸前だった。
ナミは、永久指針を数個見つけた。
知っている町や、知らない町まで、沢山の永久指針が見つかった。
ウオーターセブン、クァル国、リーテリンの町、アラバスタ王国…
様々な種類のエターナルポースが置いてあった。
「一体なんでこんなに…」
ティルアは、薬でだいぶ回復していた。
そっと話し始めた。
「私が色々な海賊と接している内に、気前のいい人達から貰ったのよ。」
=また来る為に、な。=
=預けとくからな。無くすんじゃねーぞ?=
「ルフィ、貴方の知ってる人だって…」
「おれのか?」
ティルアは、二つのエターナルポースを取った。
同じ文字が書いてある。
“ゴア王国 フーシャ村”
「赤髪。そして、白ひげ二番隊隊長。」
絶叫。
ルフィが身を乗り出した。
「マジか?」
「…随分昔の話だし、依頼外だったけどね。」
赤髪と会ったのは6才。
目的の海賊に会えず、海をさ迷っていた所を無理やり保護され、
白ひげとは11才の時、偶然、島で居合わせたらしい。
「覚えてない?ルフィ。」
「何をだよ。」
「私、一回会ってるよ。ルフィに。」
本日二回目の絶叫。
ルフィが思い出して、笑った。
「そうだ!お前どっかで会った事あると思った!」
赤髪のシャンクスがフーシャ村に来るようになって、親しくなった頃、シャンクスは一人の女の子を抱えて帰って来た。
酷い傷と熱で、一時は生命を危ぶまれた事もあった。
その娘がティルアだった。
「そうだったそうだった!」
豪快に笑っているルフィを横目に見ながら、船の窓を見た時、様子がおかしい事に気づいた。
その時、ティルアが見た物は、歪んだ部屋だった。
「み……んな…」
「ティルア!!」
ティルアには、フラッシュのように通り過ぎた“未来”が見えた気がした。
戦う物、勝者と敗者。
仲間の姿。
そして、血の雨。