二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ワンピース 天まで… ( No.29 )
- 日時: 2011/04/15 21:39
- 名前: リリア♪# (ID: CA3ig4y.)
- 参照: 話がこんがらがって来たァァ!!!!((オイ。
〜第24話 黒姫〜
熱が上がり、目眩を起こして倒れた。
そんな事より重要だったのは、今の船の進路だった。
「(ビートファイアーに…近づいてる…)」
でも、熱のせいで上手く体が動かない。
皆が心配しているのも見える。
必死に、チョッパーの腕を掴んだ。
耳元に、絞り出すような声で言った。
「 そ と 」
「……?」
チョッパーは、言われるがままに外を見た。
そして、異変に気づいた。
異変とは、ビートファイアー付近の、独特の海流だった。
その海流に足を取られ、ビートファイアーにどんどん近づいていた。
陸は、もうギリギリまで迫っていた。
大きな衝撃がして、暑さはピークに達していた。
「遅かったか…」
ティルアは、初めの段階で気づいていれば、と悔やんだ。
「しょうがないわ。」
海流は、島を取り囲んでいた。
船を“クー・ド・バースト”で飛ばせば抜けられるが、今は燃料切れらしい。
仕方なく、ビートファイアーに上陸することになった。
フランキー、ウソップ、サンジは買い出し、それ以外は、船に残る事になった。
ティルアは、また歪んだ世界を見た。
頭痛がして、きつく目を閉じると、またフラッシュのように、しかし、今度は声がした。
=黒姫!!=
=どこですか!?姫!=
黒姫、と言う言葉が続く。
それに、何故か未来では無い気がした。
語りかけてきているような、話しかけているような、感じだった。
大波乱所ではない予感がした。
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買い出しグループは、一通り買っていた。
街の雰囲気はそれ程悪くはないが、かなり警備のよさそうな街だった。
至る所に街の守備隊が居て、その度にウソップが買い出しに向かった。
「民間もあまり見ねぇし、暑ぃし。」
ウソップはもう声すら出してない。
その時、空気が一瞬にして張り詰めた。
周りを、弓を構えた守備隊が囲んでいた。
白い装束を纏い、なぜかこの暑さに汗一つかいていない。
守備隊の一人、隊長と思わしき人物が、弓を降ろし、半歩前へ出た。
「貴様らは“入国証明書”を持たない不法入国者と聞いている!!その前に、一つ聞きたい事がある!!」
一枚の、写真を見せた。
幼い子が写っている写真だった。
「“黒姫”を、御存知ないか!」
青い髪、あの目はまさしくーーー
「いや。知らねぇ。…逃げろ!!」
サンジは、ウソップを連れて逃げ出す。
この島は、一刻も早く出た方がいいと感じたからだ。
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=姫。黒姫。
どこにいらっしゃるのですか。
早くお帰りになられて下さい。
国民の皆が待ってますよ。=
声が響いた。
頭痛は、押し寄せる波のように、止まらない。
誰?一体誰なの?
暗闇に問いかける。
返事は返ってこない。
大声で叫びたくなる。
教えて。
私に今必要なのは、答えなの。