二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ワンピース 天まで… ( No.34 )
- 日時: 2011/04/24 11:22
- 名前: リリア♪♯ (ID: CA3ig4y.)
赤子の前では誰もが笑うでしょ?
笑ってない人も、内心笑ってると思う。
私も笑うから。
でも、そうやって笑わない人もいる。
その人は多分
だれにでも刃物を突きつけられる人だと思う。
〜第零章 3話〜
ティルアは、本能からか、成長が早かった。
3才では、もう海に潜って魚を捕った。
そして、忌まわしい伝説の始まり。
4才。
普通はまだ親にべたべたの頃だろうか。
ティルアは、ぼろくなった服を見つめた。
あるのは、刀と僅かな食料。
ぐう〜とお腹が鳴る。
そっとさすると、目の前が暗くなった。
「…?」
一隻の船。
その船から刀が飛んできた。
反射神経で飛んできた刀を掴んだ。
その瞬間、中から糸が溢れ、ティルアを包んだ。
「…う…!」
そのまま軽々と持ち上げられ、船に落ちた。
空腹のせいか、打ち付けられたせいか、視界が霞む。
「ほォ…ふふん。」
目の前を男がふさぐ。
息が掛かるくらい近づく。
「何ですか?」
ティルアは、そのまま叫ぶ。
ただ、刀を掴み、振り回していく。
その男はあとずさり、ティルアの目を見た。
「噂どおりだ…“琥珀”は。」
ティルアの目には、ただ怒りが籠って、
あの澄んだ黒は消え、琥珀色になっていた。
自分でも何か分からない。
ただ、こうやってキレる時がある。
「=私をそう呼ぶな。=」
声が、変わっていく。
見た目も変わっていた。
立派な大人になっていた。
こんなの初めて…見たことない…
「=私は愚民に従うつもりはない。=」
「愚民…!?」
「=消えろ=」
その気迫は、消えた。
薄れるようにして消えた。
そして、小さくなったティルアが倒れる。
男は笑った。
「琥珀はこの程度か。馬鹿め。」
づりづりと船内に連れ込む。
可憐な少女は、悪魔に変わっていった。
===============
ぷつりと音を立て、映像が一瞬にして消えた。
そして、本を閉じた時、一冊の小冊子が落ちた。
〜竜の紋章について〜