二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ワンピース 天まで… ( No.36 )
- 日時: 2011/04/24 13:20
- 名前: リリア♪♯ (ID: CA3ig4y.)
- 参照: 本日3回目(オイ)!!コメ求む!!お願いします!
〜第1話 闇には近づきませんように〜
本を閉じて、外に出た。
辺りは闇に包まれていて、暗い。
海風が気持ちよく頬や髪を撫でる。
船の柵にもたれ、長いため息をついた。
掌には、マーク。
体がどんどん縮まる感じがした。
おかしいと思っていた。
何故かいつも体がだるい。
しかも、年齢が一致していない。
=シャンクスに保護され、ルフィにあったのが6才=
その時、確かルフィがいっこ上の7歳。
と言うことは…
「私、16なんだ。」
身長は、150弱。
蒼い髪は、一つのポニーテールにしていて、その束は長い。
“覚醒者は成長しにくい”
その事実をカゼカゼの実で隠し、年齢を偽った。
その事すら忘れていた。
「覚醒者…」
広げた手に、大粒の涙が落ちる。
なんで私は特殊なの?
私は普通でありたい。
そうすれば、ルフィ達と普通に笑っていられる。
これは運命?
ガチャ、と扉が開く。
サンジだった。
「う…ひっく…」
涙は止まらない。
膝を抱え、声を押し殺す。
「誰か居んのか?」
ビートファイアーからはもう出航していた。
誰か、知っている人物が居ると思ったのか、足音は徐々に近づく。
「サ…ンジくん…」
サンジは声も容姿も違うティルアを一瞬違う人物だと思ったのか、足音が止む。
「私、ティルアだよ…」
「ティルアちゃん!?それにしては小さいような…」
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混乱するサンジに経緯を話す。
隣で黙って聞いてくれた。
「…そうか…」
月がどんどん沈む。
夜明けが近いらしい。
「サンジくんはさ」
“私をこのまま、私として見てくれる?”
サンジは、ティルアが続きを話す前にもう答えを言っていた。
「悩みなんか、小さいモンさ。解決しなきゃいけないなら俺が、俺らがティルアちゃんを後押しする。」
たとえ覚醒しても。
「だよね。」
ティルアは、サンジにもたれかかる。
何故か急激に疲れた気がした。
そのまま眠りについた。
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機械の操作音が鳴り響く。
「竜のマークの持ち主を発見。生命体10。」
「ティルア・シーヴィです。発見しました。」
それを見下ろすように眺めていた人物。
醜く太った“豚”。
カモメ
旗は海軍旗。
「連れ帰せ。あの<空帝>…いや。あのクズの目の前で殺してやる。」
その広い部屋には、血まみれの、一人の男が居た。
声すら出せない。
「俺に使われるほうがいいだろう?ティルア・シーヴィ。」