二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: けいおん! Listen! ( No.16 )
日時: 2011/01/14 22:38
名前: 藍那 ◆zCS1o.kilU (ID: Nf5qxtZ9)

  7 竜雅side


  「本当に送っていかなくて良いか? 」
  「うん、すぐそこだし」


  河川敷の練習が終わった後の帰り道、俺は練習に付き合ってくれたお礼としてすぐ近くにあるコンビニで肉まんを奢った。それを食べながら俺たちは帰っている
  その肉まんが冷やされた体を溶かしてくれた。やっぱりコンビニへよって正解だった


  「うん、美味しい」


  そう言った秋山の幸せそうな顔が俺も嬉しかった。何て言ったら、くさいだろうな
  そして分岐点—— なんて大袈裟だけど、道が分かれた。俺の帰る道と秋山の帰る道が


  「それじゃ」


  俺達はそう言い、手を振って秋山の姿を見失った。練習に付き合ってもらったけど、悪かったかな。無理矢理押し付けた感じだったしな


  「はぁ……寒い」


  まだ冬が、残っているんだろう——
  平沢、秋山、田井中、琴吹、中野…… 皆良い奴ばっかりだった。男子一人だけになるけど、それは好都合ってなもんだ。……いや、変な意味じゃなくて
  愛咲に残してきた同級生や後輩は元気かな……メールでもするか


  ようやく家に着いて、俺はすぐにふわふわのソファーに寝転がって携帯を開く
  ……なんか色々メールが来ていた
  これは平沢かな。「今日のご飯はねぇ、たこ焼きなんだよぉ〜。憂が作ってくれたんだぁ〜」と、写真付で送られてきた。憂って、あの妹のことかな。……何かたこ焼きだけのはずなのに凄い豪勢に見えるんだ。……絶対出来る妹だ。とりあえず「俺も欲しいよ(笑)」と送っておいた
  次が秋山から「さっきは肉まんありがとう」というメール。……うーん、何て送ったらいいかわかんねぇな。「また奢ったる」と送っておく
  そして、次が—— 


  「あ……」


  名前:金城竜星 と書かれているメール。俺の後輩だ。そんでもって、俺の次に強い奴。一番信用している奴だ。金城から何だろうか


  「石田先輩、元気っすか? 俺達は毎日騒ぎながらも一応集中していると思います。今度国体で全国大会があるんですよ。一応全員県大会は抜けれたんで、暇だったら応援来て下さい(笑) 俺達は石田先輩がいなかったら弱い愛咲と思われないように頑張ってるんで石田先輩早く治して下せぇ」


  国体抜けれた!? 
  国体は、あらゆる卓球の強豪者が参加することが出来る大会で、普通の大会よりも全国大会いける可能性が高いけど、それでも全員って……


  「あいつら、頑張ってるんだな……」


  嬉しい気持ちと寂しい気持ちが両方こみ上げてくる


  そうか、俺も負けてらんないな——




  NEXT……