二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: けいおん! Listen! 鑑定結果届きました ( No.38 )
日時: 2011/01/23 02:56
名前: 藍那 ◆zCS1o.kilU (ID: Nf5qxtZ9)

  12 澪side

  チュンチュンチュン——
  小鳥のさえずりが聞こえてくる
  って……
  ガバッ!!

  「……男子の家で、お泊りって」

  昨日私が眠くなっちゃって、石田が毛布用意してくれたんだっけ
  雑魚寝で悪いな、とか言ってた記憶も……
  辺りを見回す
  本当に、石田の家だった……

  「どうしよう—— 」

  あれ、そういえば石田は? 
  リビングにはいない——
  テーブルを見ると、白い紙がおいてある
  あれ、この紙は?

  『おはよ、昨日は悪かった。俺は学校サボって河川敷で練習してるから、秋山も練習がんばれ』

  「……クスッ」

  きついのは、石田のはずなのに。人のために考えすぎだって——

  「さてと、学校へ行くか! 今何時—— 」

  私は呆気にとられてしまう
  今、午前11時

  遅刻だあああぁぁぁぁぁぁぁ!!!



  着いたのは、4時間目が終わった瞬間だった

  ガララララッ!!

  私が開けたドアが鳴り響く
  一気に、私のほうに視点が集まってきた
  やばっ、私目立ってる……?
  その場に固まってしまう

  「あ、澪! 」

  律が助けに来てくれた。よかった……
  律が私を引っ張っていく
  私は連れられるがままに歩いていく
  私を座らせると、その周りには唯とムギもいて

  「さぁ! 昨日の夜何があった! 白状せぇやぁ! 」

  なんて、律……じゃなくムギが言った
  いつものおっとり感はいったいどこへ行ったんだ……

  「そうだよ澪ちゃん! 私聞いたんだからね。澪ちゃんが家に行—— 」
  「分かった、分かったから! とりあえず大声で話すのはやめてぇ! 」

  唯やムギはワクワクしている感かもしだしているし、律に至っては気持ち悪いくらいニヤニヤしてる
  こいつら……私で遊んでいるよな

  「……一緒に練習してた。それだけだよ」
  「本当に? それ以上は? 」
  「してないよ…… 」

  皆に勘違いされている
  私は別に石田のことが『好き』という感情があるわけではないんだ
  ただ、少し、気になっただけ—— 

  「んで、その本人は? 」
  「河川敷にいたけど……? 」

  そう、あのメモを見た後、私は学校に急いでいく途中に、河川敷を見ていた
  そこには、必死に曲を見つめ、練習している石田の姿があった
  私は声をかけようかなと思ったけど、集中乱したらいけないから——

  「あいつ、本当に真面目にやってるんだ—— 」

  律が腕を組んで感心する
  律が一番見習えよ……

  「明日かぁ、新歓ライブ」
  「用意できた? 」
  「分からないや」

  そうだ、明日だよな、新歓ライブ
  石田、間に合うのかな——

  「じゃ、昼ご飯食べ終わったら合わせに行こうよ、あずにゃん誘ってさ!? 」

  今の言葉……唯が言ったのか!?
  いつもゴロゴロすると言っていた唯が……

  もしかして
  石田が入部してから、部活の空気が変わったのかな?



  「……眠い」

  なんて石田が言っていたのは、誰も知らない





  NEXT……