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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.130 )
- 日時: 2012/01/22 19:42
- 名前: 勾菜 (ID: Dfaev/X/)
〜櫻〜
隠れ屋の屋根で私はぼんやりと月を眺めていた。
自分はどうすればいいのか、そう思った。
私は何のために生まれたのだろうか…
そう考えてしまう。考えるな、と思ってもどうしても考えてしまうのだ。
「はあ…」
珠櫻のことは信頼しているし、廉狼だっていい奴だ。
だけど…心の最奥で何かが違うという。
「なんだろう…何が…」
ふと、背を流れる銀髪へと目をやり、それを手に取る。
この髪も、瞳も、記憶も、全てが珠櫻と出会ってからしか覚えていない。
その以前は自分の中にいるであろう麗菜という少女しか知らない。
だけど…あの青い神将を見たときは何かを思い出しそうだった。
もやもやと胸の中に何かがわだかまる感じだった。
ぶんぶんと頭をふり、気持ちを切り替える。
ごろんと寝転がり、そっと、月に手を伸ばす。
「私は…何のために生きてるの…?」
心地よい風が吹いてきていた。
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