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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.132 )
- 日時: 2012/01/24 20:26
- 名前: 勾菜 (ID: UEYZEDd2)
〜櫻〜
明け方、廉狼に呼ばれ祭壇の間へと足を踏み入れる。
そこには珠櫻がいた。
唇を笑みの形にたたえて。
何故か、嫌な予感がした。
「時は満ちた。…妾は待ちわびたのじゃ、この時を!」
にたり、と笑みを浮かべた顔で私のほうを向く。
ぞくっと悪寒がする。
「この時…?」
「そうじゃ、櫻…今日は朔の日…全てに終わりを告げるとき」
朔の日は天照の加護も月読の加護もない、悪にとっては動きやすい日。
それを待っていたのか…?
ただそれだけのために?
けれど、どこかでそれを否、と否定する。
その次の瞬間どくん、と心臓が脈動した。
「っ—!?」
頭痛がひどくなり、呼吸がままならなくなる。
立っていられなくなり、そのばにくずおれるようにして倒れる。
「しゅ…おうっ!?」
定まらぬ焦点で、珠櫻の姿を映す。
「そなたには…少し役に立ってもらおう…」
愉悦の笑みを浮かべた珠櫻。
それは、私の知らない姿だった。
視界が暗転する。
ふつり——…とそこで意識が途切れた。
眦から、つっと涙が伝った。
〜珠櫻〜
ようやく、この日がやってきた…
ずっと、ずっと待っていたのだ、妾の宿願。
この地を追いやった…妾の神格を奪い去った憎い男…
神の血を濃くひく娘の心を闇で染め上げ、道反には誰も気がつかない呪縛を施した子ども。
全ては妾の思惑通り。
あの男への復讐を…
今こそ果たしてやろう…
***
ごめん、翡翠;
なんかドロドロになってしまった((汗
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