二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.133 )
日時: 2012/01/24 20:56
名前: 翡翠 (ID: ZaZzlbYD)

〜緤菜〜

月を暫くもっくんと見た後、どうやら私はそのまま眠ってしまったらしく、柱に体重をかけて眠っていた。
ゆっくりと体を起こすと、はらりと羽織が膝から滑り落ちた。
 どうやら、眠ってしまっていた私にもっくんがかけてくれたものだったみたい。

羽織を見て笑みを浮かべた。
何だか凄く温かい気持ちが全身に広がっていく様な感覚がした。

「……目が覚めたのか?」

隣で丸くなり目を閉じていたもっくんがボソリとそんなことを尋ねてくる。

「これ、もっくんがかけてくれたんでしょ? 有難う」

既に日が昇り始めた頃、笑みを浮かべてもっくんにお礼を言った。
不思議と今は眠る前よりも心が軽いように思えたから。

「ふん……」

私の言葉にもっくんは尾をピシリと一度揺らすだけだったけど、それすrも嬉しく思えるのが不思議だった。

昇る太陽の方を向きながら一度大きく伸びをする。
朝日が体に染みて何だかとても良い気分だった。

「そうだ、昌浩は……」

布団で寝ているはずの昌浩の様子が気になって、布団の敷いてある部屋を覗いてみる。
が……其処に昌浩の姿はなかった。

「もっくん! 大変……昌浩の姿が無いっ!」
「?!」

目を見開いたもっくんが駆け寄ってくる。
確かに眠っていたはずの昌浩の姿がどういうわけかなかった。
それが凄く不吉に思えて……。



























——嫌な予感を抱えたまま解けていた結界を抜けて、私達は昌浩を探しに向かった。