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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.140 )
- 日時: 2012/02/01 21:54
- 名前: 勾菜 (ID: lJTa6URm)
〜櫻〜
珠櫻が動いた。
いよいよ時は満ちたのだ。
私は珠櫻のために、できる限りのことをしよう。
たとえ、それが誰かを殺めることであっても……
「珠櫻…」
「よいぞ…あの子供を呼びよせる」
そなたはその場へ迎え、そう続けられた言葉に無言で首肯し私はその場から離れた。
***
外へ出ると、いつも出ている月がなく、ただ黒一色の闇だった。
「いよいよ…か」
そう呟く。
一度、ゆっくりと瞼を閉じる。
再び開かれたそれに揺らぎはなかった。
それから昌浩のもとへと、姿を消した。
ただ、どれだけ心は凪いでもどうしようもない予感はぬぐい切れてはいなかった。
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