二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.144 )
日時: 2012/02/11 22:39
名前: 勾菜 (ID: rb3ZQ5pX)

〜青龍〜

俺は夢の中で麗菜から預かった、瑠璃の勾玉を懐にしまい、聖域の外へ出た。
あいつの居場所ははっきりとは分からないが、この勾玉が導いてくれるような気がした。
神足で駆けながら、心で願いをこめる。
どうか…

どうか、もう一度

あの澄んだ瞳を

見たい…そう願った。


〜櫻たち〜

珠櫻の声を聞いたらスッと痛みが引いた。
私に干渉してくる嫌な気配が退いたのがわかった。

「…久しぶりじゃ、その気配…神気」
すっと一歩前に珠櫻が踏み出す。

「妾の憎き者…時司大神…!」
「もう二度と会いたくなかったがな」
と緤菜の姿をした時司大神がにやりと口端をつりあげた。

「俺のかわいい娘たちに手を出したこと…後悔させてやるよ」
「それは楽しみじゃ…妾に勝てると…?おもしろい」

2人の間に見えない火花が飛散った。


ここにきて、急速に歯車が回りだす。
全ての役者はそろった。

この決着をつけるのは天の定めなのだ。