二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.20 )
日時: 2011/03/23 00:00
名前: 翡翠 (ID: z3CYtkTJ)

〜緤菜〜

一人記憶の渦の中に溺れていた私は麗菜の取り乱した声によって我に返った。

…私、今正気を失っていた?
そんな事を考えながら晴明の方へ視線を戻す。

「お二人が都に来た理由は察しました、今日はもう疲れたでしょう、部屋を用意しますのでそちらで休んでくだされ、話の続きはまた後日」

晴明の言葉に私達は頭を下げた。

「「お心遣い誠に感謝します」」

その言葉を最後に私達は晴明の部屋を後にした。
…部屋から廊下に出たときだ、ちょうど昌浩ともっくんに会う。

「あ、じい様との話終わったんですね」

私達に気がついた昌浩が問いかけてくる。

「えぇ、今ちょうど」

それにたいし、私は言葉短く答える。

「おい、お前達晴明を危険な事に巻き込んだりしたら容赦しないからな」

物の怪の言葉に私は茶化すように返す。

「分かってるわよ、もっくん」

もっくんとそう呼んだ瞬間怒号が響き渡った。

「もっくん言うなーー!!」

そんな姿に私達はまた笑う。
けど、私は何処かで思っていた。



——もしかすると、今回、これで笑うの最後になるのではないかと。

…あいつは強い、例え晴明の助力を乞えたとしても無傷では倒せない。
そして、私達二人にかけられた呪縛はいつ発動するかも分からない。


だから、恐い心に触れられるのが、好かれるのが恐い。
傷つけてしまいそうで、壊してしまいそうで…。

そんなことを常に私は無意識のうちに頭の片隅で考えていた。




勾菜へ
更にごめん。
もう、どうしたいんだろう…。
次の日に進めるも良いし、妖怪登場!
とかでも良いので、頑張って。