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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.46 )
- 日時: 2011/03/29 22:08
- 名前: 勾菜 (ID: EbRIJM5s)
〜麗菜〜
「晴明様。失礼します。」
「おぉ、麗菜殿。どうぞ」
そう言い、私は晴明の部屋に入る。
「晴明様、緤菜の居場所は…」
そう問うと、晴明は眉間にしわを寄せる。
「それが、占じてみてもいまいちはっきりしないのです。」
「そんな…」
「ですが、緤菜殿は生きています。」
それを聞いた瞬間、私は安堵する。
「よかった……」
思わずそうつぶやく。
そのとき、脳裏に見えたモノ。
たくさんの妖怪に囲まれた緤菜の姿。
だが、その周りには清冽な神気。
この神気は……
緤菜の表情は、遠くてわからなかったが、少しだけ安心しているように見えたのは気のせいだろうか?
「……晴明様、ありがとうございました。少し、調べたいことができましたので…失礼いたします。」
そう言って私は部屋を後にする。
* * *
私が部屋を出て行ったあと、青龍は私が話したことを晴明に話していたらしい。
「牛鬼と…」
「ああ。」
「…宵藍や、しばらく麗菜殿についていてくれ。」
晴明がそう問うと、青龍は無言で部屋から出ていく。
「素直じゃないのぅ…」
そうつぶやく晴明の顔はにんまりと笑っていた。
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