二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.49 )
日時: 2011/04/01 20:41
名前: 翡翠 (ID: BTu85InX)

〜緤菜〜

群がる妖怪達に刀印を振りかざし、道を切り開く。
それを何度も繰り返していたときのことだ。

『アノカタにオマエヲ、アワスワケニハ、イカナイ』

ねっとりとした妖気を身に纏う妖怪が私の目の前に立ちはかばった。

「どいて!私はあいつを倒すんだから!」

そう叫ぶと同時に印を叩き落す。

『ソンナモノハキカナイ』

妖怪は嘲笑うように言う。

『雑魚が、目障りだ。我の視界から消えうせるが良い』

…王龍様?

『身体を借りるぞ』

王龍様の声が響くと私は身体の自由を奪われた。
…正確には、王龍様が私の意識をのっとって身体を動かしているということ。つまり、私の身体は神を降ろす器なのだ。

「雑魚が、我の邪魔をするでない」

怒気を秘めたその声は私のものであるはずなのに、不思議な響きを帯びていた。

『ザコダト、ソレハ、オマエノホウダ』

妖怪がそう、言い襲いかかって来ると同時に、
あの、忘れもしない声が響き渡った。




「もう良い、下がれ、後は我が方をつけようぞ」




聞こえた声に胸うちにある呪縛が反応するのが分かった。

『ギュウキ様、コイツはワタシガ…』
「下がれと我は言ったのだ、聞こえなかったか?」

妖怪と、あいつのやり取りに呪縛が騒ぐ。
ようやく、見つけたんだ。
私の、麗菜の倒すべき相手を。

牛鬼と目が合った。


それと同時に私の中で何かがはじける音が響くのだった。










*     *      *

勾菜へ

昨日書けなくてごめん。
もう、展開がどんどん、おかしなことに。
何か、ごめん!