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〜麗菜〜

（いやだ…緤菜を殺したくないっ！
　私は…私はっ…）

私は、叫ぶが体は心とは裏腹に緤菜を殺そうとする。

（いやだ…いやだ、いやだ…）

私の意思どおりに体は動かない。
それなのに、体は心とは反対の動きをする。

また、頭痛がしはじめる。
あぁ、私を連れてきた奴の仕業か…
と、なんとなくそんな風に思う。
きっと、私の本心が宴を壊さないようにするためなのだろう。
だんだんと、薄れていく意識の中、脳裡に浮かんだのは……
——不機嫌そうな青い神将。
（助けて…せ、いりゅ…う）
無意識に助けを求める。
が、私はそこで意識を手放した。

＊　　　　　　　　　　　＊　　　　　　　　　　＊

私は、懐に隠し持っていた懐剣で緤菜に斬りかかる。
だが、それは緤菜にとって致命傷にはならずにかすり傷程度のものにしかならない。

私は、無表情のまま攻撃を続ける。

『やめよ、麗菜！』

王龍の声すら、届かない。



牛鬼に踊らされ、互いを傷つけあう。
本心は違えどそれは事実。
宴の終幕。
それは、どちらかのタヒ。あるいは…二人とも命を落とすまで。


＊翡翠へ＊
短くてごめん；；