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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.59 )
- 日時: 2011/04/04 22:48
- 名前: 翡翠 (ID: WXTMozUA)
〜緤菜〜
狂気に心を蝕まれた私は霊力でも神気でも妖気でもないものを放っていた。
「……」
無言で私は狂気を放ち続ける。
そして、麗菜の方に視線を向けた瞬間響く声があった。
『緤菜———』
懐かしい、心に直接響くような不思議な声。
忘れもしない母の優しい声だった。
「母様…?」
麗菜の姿なのに、声は放つ雰囲気が母様そのもので、私の頬からは自然と涙が溢れた。
「母様!」
私は麗菜の身体にいるであろう母様の元へ駆け寄ろうとして…できなかった。
『緤菜…?』
脳裏に響く声がもう一つあったんだ。
…緤菜よ、貴様は我の言うことを聞いていれば良いのだ。
妖気の篭ったその声音は呪縛を強め私の自由と意志を封じ込める。
「うっ…あぁーー!」
声を上げて叫んだ。
でも、それが最後、私は気がつけば、いつの間にか懐からだした札で母様を麗菜の身体を貫いていた。
「い、や!何で、やだっ!やだっ!!」
貫いた、その感覚が腕に残る。
恐い、怖い、恐い、怖い……。
それだけが身体を支配した。
そして、意思の崩壊した私は傷だらけの麗菜を自らの手で始末するために歩き出した。
* * *
勾菜へ
ごめん、騰蛇とか、動かすつもりがこんなことに…。
ほんと、ごめん><;
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