二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.62 )
日時: 2011/04/06 21:50
名前: 勾菜 (ID: cTS7JEeA)

〜青龍〜

俺は、麗菜の母に頼まれて麗菜を異界から連れ出した。
だが、麗菜の傷は深く、それも大量の血が流れてしまっている。

俺は歯噛みする。
まずは、安倍邸へ向かうべきだ。
そう、決断して安倍邸へ向かって走り出す。
揺れがひどくならないように、細心の注意を払って。
そんな中聞こえて声。

「せ……りゅ…う?」

と、聞こえるか細い声。

「麗菜!」
俺はつい叫んでしまう。

「さ…むい…」
それは当然のこと。
「もう少しで安倍邸だ。もう少しだけ我慢しろ。」

だが、それに対しての返事はなく、浅く早い呼吸が繰り返されているだけだった。

*            *            *

「晴明っ!!」
俺はそのまま、晴明の部屋へと入る。

麗菜の姿を見た晴明は息をのむ。
部屋にいた天一と朱雀も同様の反応をする。

「晴明!」
「!…あぁ…傷のほうは……」

そう言って傷口を見ていた晴明は目をみはる。

「傷口が………」
言い淀む晴明の目にうつるのは、塞がりかけている傷。

「これは、どういうことだ…」

晴明たちの目に映るのは、傷が塞がりかけた麗菜。
だが、血が大量に流れたせいだろう。
相変わらず真っ青な顔をしている。

「天一、麗菜殿の手当てをしなさい。…青龍、部屋まで運んでおくれ。」

「承りました。」


* 翡翠へ *

明日は更新できない;;
ごめんね><