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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.77 )
- 日時: 2011/04/18 00:28
- 名前: 翡翠 (ID: BJESuZEb)
〜緤菜〜
紅蓮と元の世界に戻ったときすでに王龍様の姿は無く、私の中に満ちていた神気もなくなっていた。
空はも太陽が沈み始めていて、風が冷たかった。
しばらく、何をするでも無く立ち尽くして空を見上げていた。
* * *
どれくらいの間そうして空を見上げていたんだろう。
いつの間にか太陽は沈み、代わりに綺麗な満月が空で輝いていた。
「…綺麗…」
一言だけ呟くと、同じように隣で空を見上げていた紅蓮も呟いた。
「あぁ、そうだな」
月に見惚れいたときだ。
瑠璃の手鏡がまた光りだす。
今度の光は暖かい満月の光のようで、瞬きひとつの間に私と紅蓮を包み込んだ。
そして、再び目を開けたとき最初に見たのは、ずっと、会いたかった相手、麗菜の姿だった。
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