二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.79 )
日時: 2011/04/22 19:50
名前: 翡翠 (ID: 4cQKqUyA)

〜緤菜〜

目と目が合ったとき、本当に全て終わったんだって、戻ってきたんだって思った。

「怪我はしてない、霊力はつきかけてるけど。麗菜こそ、身体は大丈夫?」

駆け寄ってきた麗菜にそう問いかける。
自分で思っていたよりも何故か冷静だった。
どうしてなのかは分からないけど…。

いろいろな事があって感覚がおかしくなってるのかも知れないと思った。そうして、立ち話をしていたときだ。

「おい、いつまでも、外で話してないで屋敷の中で話せ」

いつの間にか、物の怪の姿に変化したもっくが傍らに来て言った。

「それも、そうだね」

一言だけ短く返して屋敷の中に麗菜と入る。

「あれ?もっくは中に入らないの?」

もっくも中に入るだろうと思っていた私は、踵を返して歩き出すもっくに問いかけた。

「俺は…昌浩の所に行って来る」

昌浩…そっか、そうだよね。
何故か、寂しくなってしまう。

「いってらっしゃい…」

一言そう言ってもっくんの後ろ姿を見送った。