二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.85 )
日時: 2011/04/28 01:02
名前: 翡翠 (ID: YkDMB6yu)

〜紅蓮〜

晴明じゃないが、珍しいと思う。
俺と、青龍が同じ場所に顕現するのは…。

にしても、あの、青龍が、二つ名を緤菜の姉に教えるとはな。
ま、俺も人の事は言えないが。

そうした時、緤菜と視線がぶつかった。
緤菜は、目が合うなり、背筋を伸ばす。

そんな姿から、晴明に視線を移し、不機嫌なまま立ち尽くす青龍と緤菜同様、背筋を伸ばして座っている、姉、麗菜の方に向きを変え言った。

「おい、晴明、昌浩を地返しへ向かわせたようだが、何の様で向かわせた?」
「そうじゃった、そうじゃった。丁度その事でお前達に話があったんじゃった」

俺の言葉に晴明は一度扇をバチンと鳴らして、ニヤリと笑みをつくり言った。

「お前達、四人で地返しへ向かいなさい。麗菜殿と緤菜殿もまだ、本調子ではないでしょう?地返しには、霊力を回復する泉もあります、休養がてら、行って来ては如何でしょうか?」

晴明の突然の申し出に俺と青龍がまず、反論しようとする。
が、俺達が口を開く前に麗菜と緤菜が口を開いた。

「お心使い間謝します」
「地返しに、行って来ようと思います」

二人の言葉に晴明は満足げに頷き言った。

「それでは、決定ですな。紅蓮、宵藍お前達はどうする?」

晴明の楽しむような声音に反論しようとも思ったが…。
緤菜の傍を離れるのも気が引けた。
だから、渋々俺は了承した。

「俺は……二人について行く」

ボソリと不貞腐れた様に言う俺に晴明は何も言わず、ニヤリと笑うだけだった。




*勾菜*

どういたしまして。