二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.89 )
日時: 2011/05/12 16:09
名前: 勾菜 (ID: 3h.gdFM2)

〜麗菜〜

徒歩で道反に向かう途中、ふと思ったことがあり青龍に聞いてみた。

「ねえねえ、今道反に行っている、神将って誰?」
「たしか…白虎と六合、朱雀、天一…勾陣…だったはずだが。」

そこで、違和感を覚え、もう一度その名を口に出す。

「えっと、白虎、六合、朱雀、天一、勾陣。…ねえ。今の安倍邸に戦える神将って何人いるのかしら。」
「……二人…だな。」

「「「「……」」」」

一瞬沈黙が訪れる。

「やばくないかしら、それ。というか、何で道反にそんなに向かう必要があるのよ。」
「はは、麗菜。おさえておさえて。」
「わかってはいるんだけど…あら?」

パタパタと安倍邸の方角から白い紙片の鳥が飛んでくる。

それは私たちの前で文へと姿を変えた。

「…式文よね、これ?」

私が一応確認すると無言の返答が返ってくる。
そのまま、文を読み進める。

「…………」

「麗菜、何だって?」

緤菜も私と同じように文を読み進める。
「…………」

二人の様子をいぶかしんだ物の怪は文をのぞき見る。

以下、晴明のお言葉。
『神将の心配より自分の心配をせんかい。このままいくと逢魔が時に差し掛かる。
 逢魔が時は妖の領域……ということは横に置いといて、なんで神足で移動しんのじゃ?
 神将が二人おるのにのぉ…ということで、柔軟性を大事にしなさい。
 あ、道反についたら勾陣と天一・朱雀に戻ってくるように言っておくれ。こちらも一応警戒しとかんと。
 ということで、ばーい晴明』

「「「「………」」」」

先ほどとは違う意味の沈黙が流れる。
「あの戯け…」
と青龍がものすごく低い声ではき捨てる。

「落ち着いてって;;」

と、足元から深紅の光がして長身の影が現れる。
「晴明もこう言ってるし、早く道反に行くか。」

「「ええ。」」
私と緤菜は同意を示し、道反への道のりを先ほどより速いスピードで駆けて行った。


*翡翠*
ごめん、風邪引いて寝込んでて…