二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 少年陰陽師*双月恋妖絵巻* ( No.95 )
日時: 2011/05/21 22:28
名前: 勾菜 ◆QyplZtgIXg (ID: LQdao1mG)

〜麗菜〜

廉狼が去った後、私はずっと考えていた。

心の闇。

それを持ち出されるとは思っていなかった。
そんなもの、ないに決まっている。

だけど、絶対にないとは言い切れないのもまた事実。

その思考から引き揚げられたのは新たな気配。

昌浩と金髪の少年。

「昌浩。」
「麗菜さん、緤菜さん?紅蓮に……青龍?」
その声に傍らの青い神将が不機嫌率3割増しになる。

「どうしたの?それと…その子は?」
「えと、それは………俺もよくわかんない。
 こっちは比古。」
「はじめまして…」

比古は戸惑いながらも頭を下げた。

「はじめまして。私は緋月麗菜。」
「私は緤菜。」


それが、比古と私たちの出会い。

*        *         *

あの時からずっと忘れたことはない。
それがもしかしたらいけなかったのかもしれない。
母が私にだけ教えてくれた二人の秘密。
それに負い目を感じていた。

そのせいかもしれない。