二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: デュラララ!!—二人の転入生— ( No.35 )
日時: 2011/02/05 20:44
名前: ダレン ◆DFe5UsycxQ (ID: yL5wamFf)

「・・・で、なんで私と逝こうって思ったの?」

ここはとあるカラオケルーム。
歌声が鳴り響かないこの部屋で杉倉 白里は向かい合っている1人の女性に問いかけた。
「だって・・・他に逝く人も居ないし・・・」
———・・・あぁ、コイツもそういうヤツか・・・残念ハズレだ・・・———
心の中でそんなことを思った白里は、チラッと窓の外を見た。
そこには先刻からジッとこちらを見ている一羽のカラスがいた。
———・・・ウザいカラスね・・・———
とりあえずカラスは放っておこうと思い、視線を元に戻した。
「でもね、君に残念なお知らせがあるの。聞いてくれる?」
「えっ・・・はい」
突然何を言い出すのだろうと女性は不審に思ったが、それはすぐに消えることになる。
なぜなら———白里が絶望的な言葉を吐いたからだ。




「ごめんね。私死ぬ気は無いの。なんでここに居るかっていうと・・・好きなんだ、人間が。君を観察するために私はここに居るの。よくいえば人間観察。悪く言えば・・・蔑む為・・・かな?でも君が死ぬって言うんなら私は止めないよ?私はあなたを止めるためにいるんじゃないもの」




「・・・ひっ、ヒドいっ!!私のことそんな風に・・・!!」
「・・・心外だなぁ。なにも私は君を嫌ってるんじゃない、心の底から愛してるんだよ?」
「いやだ・・・!あなたとは・・・逝きたくない・・・!」
「・・・私はかまわないけど・・・」



「あなた・・・眠くない?」



「えっ・・・」
なんでそんなこと訊くのか?
とう問いかけようとしたとき、女は突然、強烈な眠気に襲われた。
「ごめんね。私のことは忘れても良いし・・・」




「恨んでも良いから・・・ね」



そこで女の記憶は途切れた。