二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: デュラララ!!—二人の転入生— ( No.44 )
日時: 2011/02/11 11:54
名前: ダレン ◆DFe5UsycxQ (ID: yL5wamFf)

—翌日—

柚烏が教室に入ると、なぜかシー・・・ンとなった。


———?・・・私、なんかしたっけ?———


皆はジッとこちらを見ている。
その顔はニヤニヤ笑っていたり、気まずそうに目をそらしたり、興味がないのか顔を向けないヤツもいる。
さまざまな顔の中で柚烏は自分の席へと向かった。
そして自分に向けられる顔がそれぞれ違うワケが分かった。


机に、書いた覚えのないラクガキがされてあった。




『ぶりっこ』
『バカ』
『ブラコン』
『死ね』
『リア充』


それは、俗に言う『いじめ』だった。


———あぁ・・・だからか・・・———
納得した柚烏は、周りを見渡した。
案の定、大半は目をそらした。
その中で、一つだけ目をそらさないグループがあった。
先ほどニヤニヤ笑っていた女子のグループである。
柚烏は、そのグループをジッと見た後、机に視線を戻した。

———いろいろ疑問はあるけれど・・・———




———コレ、どうやって消せばいいかなぁ?———



———てゆうか・・・———



「『リア充』って悪口?」



呟いてしまった。
その呟きは教室中に聞こえた。

「どうしたの?葉月さん?」
グループの中の1人が声をかけた。
柚烏はソイツに満面の笑みで答えた。


「なんか、机に変な言葉が書いてあるので。コレ書いた人、見ませんでしたか?」
「あらぁ〜、災難ねぇ。でも残念。私たち見てないのよ。誰か見た人いる?」
女子が周りに問いかけると、周りはいっせいに目をそらした。
その様子に満足げな女子は柚烏に向き直った。
「誰も見てないってさ。他のクラスの人かもしれないわ」
「それは・・・無いですね」
「・・・どうして?」
柚烏は、笑顔を崩さないで断言した。







「どうせあなたたちが書いたんでしょう?コレ」






「あなた、頭大丈夫?証拠はあるの?勝手に犯人にしないでくれる?」
「内容から分かりますよ?あなたこそ頭大丈夫?」
「な・・!ふ・・・ふざけないで!それなら証拠を見せてよ!!」
「まぁ・・・あなたの言動や行動ってのもありますが・・・」
柚烏は机を指差しながら言った。




「私はこのクラスでしか声を発してないの。だから、他のクラスの人に『ぶりっこ』とか『バカ』っていうのは分からないワケで。というか、ぶりっこする価値あなたたちに無いしあなたよりは頭いいし」



「う・・・」
「それに『ブラコン』。残念ながら私は昨日から好きな人ができたの。だからブラコンじゃなくなったわ。『死ね』は・・・あなたたちがしn・・・いや、消えて。最後は『リア充』?リア充って・・・悪口なの?」





「『リア充』なんて言葉・・・非リア充諸君が使う言葉でしょ?それを使うなんてお気の毒。同情しちゃう。リアルが充実してないのね」



最後は、冷めた目を向けながら言った。
「うるさいわ!あなた、イラつくのよ!!良い子ぶって・・・」
「あなた・・・本当に頭が悪いのね。人の話をちゃんと聞きなさいよ」
「え・・・」


「私、『あなたたちにぶりっこする価値無い』って言ったわよ?」



その言葉がとどめとなった。
その言葉を聞いた瞬間、女子は立ち上がり何処かへと行ってしまった。

あとに残るのは置いてかれた女子と、呆然とするクラスメイト、そして———





机のラクガキをどうやって消そうかと悩んでいる柚烏だけだった———