二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: デュラララ!!—二人の転入生— ( No.77 )
- 日時: 2011/03/20 10:01
- 名前: ダレン ◆DFe5UsycxQ (ID: yL5wamFf)
とあるビルの屋上—————
一つの人影が立っていた。
まだ幼さが残る顔立ち。漆黒の髪、漆黒の服。
まるでこの世の闇を表したかのような男。
顔や服から覗く色白の肌と、赤い瞳が異常な程目立っていた。
「・・・今日は曇り・・・。惜しいな、確か満月だったはず。」
ボソッと呟いた言葉は、夜の闇に消えていった。
「まぁ・・・降りしきる雨の中での非日常ってのも、面白いかもなぁ」
ニヤリと口元を歪ませ、男は視線を下へと向ける。
そこにはたくさんの人々。雲行きが怪しいというのに、傘を持っていない人が半数以上いるようだ。
「俺も参加したいけど・・・生憎、武器を持ってないんだよなぁ」
「今日集まんのは・・・情報屋の手伝いの高校生2人、プログラマーの高校生1人、情報屋が2人、何でも屋が1人、人外が2人と・・・」
「自惚れてる高校生が2人・・・か。ここに臨也とか罪歌とかカラーギャングとか・・・都市伝説が加わるから・・・」
「・・・結構、面白いことになんじゃん♪楽しみだなぁ」
楽しそうに男が笑う。そしておもむろにipodと取り出す。
そこには—————
——————————————
最近、『ダラーズ狩り』が
行われているらしい。
貴方には、それを行っている
首謀者を探し出して欲しい。
『ダラーズ狩り』は
こちらで行うことを
首謀者に伝えてくれ。
・・・頼んだ。
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———・・・ったく、ボスも無茶を言うねぇ・・・———
———こんな簡単な仕事・・・うってつけの奴は他にもいるだろうに・・・———
男はipodの画面を変え、音楽を流し始めた。
「さて・・・と、そろそろ動き始める頃かなぁ?」
♪ちょいと道行く其処のお嬢さん 御出で此処らで一つ話しましょう♪
「猫は云う 『今日の話は そうだ昔に炉端で聞いた—————」
「愉快な・・・悲恋など』♪」
軽やかに歌う男。その頭上には今にも降り出しそうな厚い雨雲。
これから起こる非日常を予言するかのように男は言った。
「俺もさっさと準備して・・・非日常と混乱にまみれた街へと飛び込みますか♪」
「大嫌いな人間共で溢れかえる、この歪んだ愛に染まったダイスキな街に—————ねぇ?」
男が言った瞬間、大粒の雨が池袋の街へ降り始めた。