二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: デュラララ!!—二人の転入生— ( No.89 )
- 日時: 2011/03/21 11:17
- 名前: ダレン ◆DFe5UsycxQ (ID: yL5wamFf)
「・・・雨だ」
「雨だね」
「・・・傘あるよ?」
「ご心配なく。私もある」
「・・・・・・」
「・・・なんかゴメン、湊」
そんな当たり前な会話をしているよく似た双子。
その片割れの携帯がなった。
どうやらメールだったらしく、画面をジィッと見ていた。
「・・・誰から?」
「ダラーズ。『ダラーズ狩りに気をつけろ』・・・だってさ」
うんざりした口調で白里は携帯を閉じる。
湊は納得したように、視線を前に戻した。
そして、ある人影を見つけた。
ソイツは傘もささずに立っていた。
決して明るくない街で、白い着物が目立っている。
ソイツは湊たちに気づくと、笑った。
・・・・・・笑った??
心からの笑顔で、手まで振っている。
そのあとソイツが言った一言で、双子は凍りつくことになる。
正確には、白里が—————
「お久しぶり、お姉さん!昨日ぶりかな?突然だけどさ、あなたを狩らせてよ!!!」
「うわ〜・・・傘忘れた〜」
とある路地裏で類は呟く。
———・・・なんか街が騒がしいな・・・———
そんなことを思っていると、後ろから声が聞こえた。
「あーもー、どこ行ったんですかぁ、静雄さーん、祐希さーん!!」
類はその声を聞いて、後ろを振り返る。
声の主の顔を見て、類は驚きの声を上げる。
「えっ・・・葵ちゃん?」
「そうですけど・・・どこかで会いました?」
どうやら葵は類のことを知らないらしい。
「来神のとき、臨也君の後ろにくっついていた葵ちゃんでしょ?」
葵はそれを聞いて顔を強張らせた。
「・・・なんであなたがそれを知っているの?」
「だって私、あのときの風紀委員長だもの」
「・・・・・・はぃ!?」
そのとき、葵の脳内でなにか閃くものがあった。
「あっ、類さん?」
「あぁ、やっと思い出してくれた!ねぇねぇ、その服、『clock lock works』のミクのでしょ!?どこで買ったの?」
なぜか話を逸らす類。
話を逸らされた葵はとりあえず質問に答える。
「あ・・・コレ、狩沢さんからもらったんです」
「へー!いいなーいいなー」
そう言いながら期待に満ちた目で葵を見る。
何を言いたいか察しがついたのか、困った顔で呟いた。
「・・・。あの、こんな格好ですけど、ギター弾けるワケじゃないんスけど」