二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 御兄誘拐。【ボーカロイド】 ( No.3 )
日時: 2011/01/19 20:31
名前: 紫苑 ◆auXaHdWNFQ (ID: .MCs8sIl)


一話  リンの欲望



タタタッ・・・

リンは今、カイトと一緒に家に帰っている。
家といってもマスターの家だけれど。
横のカイト兄は足取り重たそうに階段を昇っている。何を考えているんだろう?

「どうしたの?悩みがあるならリン聞くよ!何時間でも!」

本当なら部屋に連れて行きたいぐらい・・・だけど。

「リン・・・別に何でもないよ。ささ、家に入ろう」

カイト兄は伏し目がちな瞳をしていて、俯いてる。
そして自分を抱くような姿でいる。



・・・ふふ、可愛い。



全部アタシのもん。カイト兄は誰にも・・・渡さない。

リンは口角を上げ、目を細くしてニタッと笑った。








「ねぇ!カイト兄の好きなアイスあるんだよ!!ダッツだって、スイカバーだって!!」

「えっ!本当!??」

カイト兄の顔がぱっと輝いた。
どんだけアイス好きなんだ?

「ちょっとでいいから食べに来てよ!!」

「そ、そうしようかな」

さっきまでの顔がみるみるうちに笑顔になっていく。


単純。


だからアタシみたいなのが寄ってくるのよ。




リンは舌なめずりをしてカイトを見ていた。












〝兄貴をベッドに連れ込んでみようかと思う〟




真っ青な瞳も、潤んでてとても綺麗だよ。





カイト兄と迎える朝を夢にまで見ちゃったぐらいだよ?







ねぇ、アタシだけに聞かせるようなうたを歌って。









ああ————…

















愛しいカイト兄。








続く