二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 卍ONE PIECE 空翔ける海賊. \レス100達成/ ( No.111 )
日時: 2011/02/11 15:28
名前: 柚麻. ◆hLMPZ4CBa. (ID: aU3st90g)
参照: 元/(梓!*、 です(*´ω`*)今後ともよろしくお願いします、

第25話[> 話し合い、


「えっと、どこから話そうか……」

ロリが目線で睨みつけた。
動けないのに加え喋れないので、目だけで意志を伝える。
要約すれば「早く能力解きなさいっての!」という感じだ。

「へいへい。——解除」

手をくるっと回し、始めと同じようにロリの額に指を当てると、ロリは机をバンッとものすごい勢いで叩いた。
全員の湯のみが約30cm上がる。

「初めっから話なさいよね!!」

次はジョーカーが立ち上がり、机を叩いた。
一度戻った湯のみが、今度は約50㎝上がった。

「分かったよ! 五月蝿ぇな!」

それから静かに座りなおすと、ロリを向いた。

「お前さん達が分かってるところは飛ばして言うと、とりあえず母さんを逃がして、お前を見つけるためにこれを開いたんだ」

あっさりと大雑把に言うジョーカー。

「……で?」

きつい瞳でロリが聞いた。
コルーが目をあわさないように、目の前に入れられた牛乳を見た。

「終わりだよ」

あっけらかんと言うジョーカーの頬に、冷や汗が一滴。
ロリは目ざとくあおれを見ると、空銃を構えた。

「何か隠してることを言いなさい!」
「わーったよ、分かったから、座れ!!」

頭を抑えて、座らせるジョーカー。
ロリは大人しく座ると、据えた目で「で?」ともう一度聞いた。

「お前をダーク海賊団に入れようと思って。おれと一緒に逃げないか?」

ロリは2,3度瞬きをしてから、ルフィを見た。

「おい、おっさん! ロリは確かに面白くて変人だけどよ、おれらの仲間なんだ!!」

あまり良いところを言ってくれないルフィに脱力しつつ、後半の言葉が嬉しいロリ。

「でもな、ルフィ君。君が決めることじゃないだろう。ロリ、どうする? このままではお前まで捕まってしまうかもしれないだろう」

ロリは膝の上で拳を握った。

「……少し前までなら」

震える声を抑えて口を開くロリ。

「お父さんについていってしまったかもしれないわ」
「今は——……?」

ロリは左腕を見えるように突き出した。

「私の居場所は、ここしかないの」
「ほらなー、おっさん! ロリはここが良いんだよ!!」

ルフィが得意気に言うと、ロリも言った。

「だから、ご免なさい。——まぁ、本音を言うと早くお母さんと捕まって欲しいんだけど……」

毒を吐きながらも、ロリは手を目に当てた。
手の隙間から、一滴の涙。

「でも、有難う……」

そして泣き笑いでジョーカーを見ると、彼も笑っていた。

「お前が反発したのは、いつ以来だ? そんなにここが良いのか」

迷いなく頷くロリ。

「じゃあ、無理矢理連れ去るわけにもいかんな。——ルフィ君、どうする? サバイバルゲーム、受けるかい?」
「受けなかったら?」

ぎゃくにルフィが聞くと、ジョーカーは海賊らしい笑みで言った。

「——ロリは、引き取る」
「よし、乗った! サバイバルゲーム、受けてやるよ!!」

本当のことを言うと、彼はロリなど関係なくゲームを受けるところだったが、ジョーカーはそれに気づかずに言った。

「じゃあ、10分後に広場に集まってくれ」

ロリは麦わらの一味の中心に入ると、力強く笑った。