二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 卍ONE PIECE 空翔ける海賊. \レス100達成/ ( No.122 )
日時: 2011/02/12 21:00
名前: 柚麻 ◆hLMPZ4CBa. (ID: aU3st90g)

第27話〆 スタート`


「では、この地図を見て探してください!」

かろうじて力が入るロリは、足取り悪くルフィについていった。
フランキーは知っているので何か言いたそうだったが、「大丈夫です」と力なく笑って誤魔化した。

「ここ右ね」

ロビンが静かに言って、振り向く。
顔色の悪いロリを見て、首をかしげた。

「どうしたの、ロリちゃん」
「え……っと、大丈夫です!」

あはは、と笑うとまた目線をずらすロリ。
そろそろ倒れてもおかしくない状態だ。

「やばい、かな……」

口元で呟くと、ルフィがぐるりんっと振り向いた。

「おい、やっぱ何か隠してるだろ!!」

きつい目線に耐えられなくなったロリは、一から話した。
その感、読解力の無いルフィとゾロを納得されるのに10分程取られた。

「ふぅん、とりあえずお前、力ねぇのか!」

おおよそが分かったようなルフィが、ひょいっとロリを担いだ。

「じゃあ、最初っからこれにすりゃ良かった」

ついでに暑さでへろへろのチョッパーも担ぐと、そのまま歩き出す。
ロリは一瞬顔をしかめたが、それが一番楽なことに気づき、何も言わなかった。

「クソゴム、変われ!」

掴みかかるサンジを見て、ロリが申し訳なさそうに言った。

「あのぅ、サンジさん……ルフィさんの方が、高さが丁度良いので……」

それを聞いたサンジが煙草の火をルフィの額に押し付け、「この野郎!」と悲しそうな声をあげたが、もう反抗しなかった。

「ったく、ガキかてめぇは」

ゾロが呟いたことには黙っていられずに蹴りを突き出すサンジ。
鞘で制すと、ゾロが言った。

「ルフィ、次どっちだ」
「んん! 右だな!!」

ロビンが地図をひらひらさせて、くすっと笑った。

「左よ、船長さん」

ナミとウソップのため息が後ろで聞こえた。
ロリは苦笑すると、「もう大丈夫です」といって下ろしてもらった。
チョッパーの調合した薬のためか、安静にしていればすぐ収まるようになってきた。

「有難う、ルフィさん」
「お前強そうなのによ、そんなんがあったのかー!!」

と何故か妙に感心した顔で言うルフィ。

「ルフィさんだって、刃物は嫌いでしょ? それと一緒です」
「なーんだ、お前、そう言ってくれればよかったのによー!!」

明らかに分かっていない顔でルフィが言い終わると、何処からか声が聞こえた。

「皆さん、ゲームをお楽しみの中すみませんがー、このゲームには障害があります! 気をつけて、どうか死なないでくださーい!!」

可愛らしい声に、サンジとブルックが反応する。
ナミが固めた拳でごつん、と後頭部を叩くと、ため息。

「ったく、死なないでくださいなんて縁起悪いわね」

ロリは辺りを見回して、すぅっと息を吸い込んだ。


——きらり、と視界の隅で光るものが見えた。