二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 卍ONE PIECE 空翔ける海賊. \レス100達成/ ( No.138 )
日時: 2011/02/15 18:24
名前: 柚麻 ◆hLMPZ4CBa. (ID: aU3st90g)
参照: ONE PIECE激ラヴ(^ω^) 海賊王におれはなるのよ、←

第30話〆 宝⇔獲得

「えー、ということで麦わらチーム優勝です!」

疎らな拍手が起こる。
手を叩いているのはルフィ達と戦わなかったチームで、戦ったチームは睨みつけている。

ナミが代表してゴール・D・ロジャーの宝を受け取ることになったが、もうそのときは目をベリーにしてフラフラだったので、ロリも一緒に前に出た。

「はい、おめでとうございます。」

マントから聞こえる可愛らしい声を聞かずに、ナミが奪い取る。
きゃあ、と歓声を上げるナミを他所にジョーカーが叫んだ。

「——んじゃ、野郎ども!! 解散!」

響き渡った声に、皆手を突き上げて返事をした。



「幸せ……」

指にはめてうっとりしているナミ。
ルフィがそれを奪い取るようにして自分の小指にはめた。

「おれが海賊王になるんだからおれのだ!」
「ちょっとルフィ、返しなさいよっ! 売るんだからー!」

取り合う2人の間に入ってナミを嗜めるロリ。

「はいはい、ナミ! いいじゃない、船長命令よ?」
「もぅ、ルフィったら……飽きたら売るんだからね!」

べーっと舌を出してナミが言う。
ロリは苦笑してナミをルフィから離した。

「……ロリ」

ロビンが後ろからトントン、と背中を叩いた。
ロリは振り向くと首を傾げる。

「何?」
「お父さんのところに戻らなくて良かったの?」
「はい! 私には皆がいるから——……」

レインとサンジが牛乳の奪い合いをしているのを見ながらロリが言う。

「……今は、お父さんより私の仲間を愛してるから」

少し恥ずかしそうにロリが言うと、ロビンは一枚の紙を渡した。

「これ、見てね」
「……うん、分かった……」

言うだけ言うと、するりと横を通り抜けてコルーのところに行くロビンの背中を見ながら紙を広げると、一行だけの走り書きが目に入った。

「海軍が貴方を調べ、追い始めた」——その一言だけが書かれている。

「……困るなぁ……仲間を傷つけたくないのに」

ため息をついて言うと、コルーの悲鳴が聞こえる。
くるり、と振り返ると背中が変なふうに曲がっているのが見える。
その横でサンジがロビンに抱きつこうとしているのも目に入った。

「……ここを離れたくないけど、傷つけたくもない。——それはあたしのわがままかな?」
「そんなことないわよ」

後ろから声がして、また体を元に戻すとまだふくれっ面のナミがいた。

「皆、そう思ってるから。レインなんて、もう……離れたくても離れられないみたいだし」

苦笑して指をさす方向を見ると、コルーがレインにすがり付いているのが見える。

「ブルックだってお調子者だけど、ルフィを信頼してるもの。」

ロリは少し真顔になると、言った。

「力を、付けるわ。——自分に負けないくらいの体力を——」
「よぅし、じゃあ可愛いナミさんがお宝の盗み方を伝授してあげるわ!」

肩に手を回して部屋に連れ込むナミ。
ロリはくすっと笑って、「お願いします、ナミ先生!」と元気良く返事をした。