二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 卍ONE PIECE 空翔ける海賊. \レス100達成/ ( No.182 )
日時: 2011/02/26 20:50
名前: 柚麻 ◆hLMPZ4CBa. (ID: aU3st90g)
参照: ONE PIECE激ラヴ(^ω^) 広島なんでアニメが木曜日で困ってます。←

第40話〆 辿り着いた島


「……それで、言ったんです。誰でもいいから助けてって」

ロリは目を伏せると言った。

「ルフィさんの真っ直ぐな目を見ると、何も言えなかったんです」
「よーし、分かった! 許してあげる!」

語尾にハートマークでもつきそうな声をあげると、ロリの頭をくしゃくしゃ撫でるナミ。

「敬語終わり、尋問終わり! それから、部屋の掃除をしてくれたら嬉しいなっ!」

ルンルンと歩いていくナミを見て、ロリは微笑んだ。

「駄目だ、ナミには勝てないや……」

そして、掃除をするため船室へ入っていった。


「上陸準備ー!!」

雑巾で窓を拭いていると、ルフィの大声が聞こえた。
手を止めて甲板へ出ると、大きな島が見える。

「……あれが、あたしの出発点」

その呟きを聞いた者は誰もいないが、ロリは満足そうに笑った。

「——ロリ、帆たたんでくれ! っと、今大丈夫なのか?」

ウソップが顔を出して叫んだ。
ロリは「今日は落ち着いてるの」と笑いかけると、帆をたたんだ。

「よっ……と」

きちんとたたむと、周りを見る。
コルーが牛乳をゴクゴク飲んでいたので、ブルックが慌てて止めにかかるのが見えた。

「ブルックさん、次の島で買うから飲ませてあげて」

手すりを掴んで言うと、ブルックが安心したように「そうですね、こんな子供には牛乳が一番ですよね、ヨホホ!」と高笑いをした。

「子供じゃねぇんだよ!! この骸骨が!」

べーっと舌を出すコルー。
その行為をやめない限り子供に見られてもしょうがない気がする。

「ナミ、ゴム持ってる?」
「ん? その箱からとって。お礼なんていらないけどね、お礼なんて」

可愛く笑うナミ。
ロリは星型のゴムを選び、「後で買ってあげる」と言うとひとつに束ねた。

「ロリさぁん、デザート持って来ましたぁ!!」
「有難う!」

受け取ると、ロリは一口食べる。
感想を言わないと帰ってくれない雰囲気だったので、とりあえず笑った。

「すごくおいしい! これ、オレンジ? 酸味が丁度良くて、サッパリするわ。」
「やっぱりロリさんはそこらの剣士と違って、味の良さが分かるなぁ! おいこら、マリモ! ロリさんを見習え!」

退散したサンジを見てほっとため息をつくと、ロリは座りなおした。
オレンジのスライスしたものがゼリーに挟んであって、素直においしいと思った。

「……あ、そろそろ着くのかな」

船の動きがゆるやかになったので、ロリは皿を置くと立ち上がって島を眺めた。

——あれが、新しい出発点——そう思うと、自然と顔が綻んだ。