二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 卍ONE PIECE 空を翔ける海賊. オリキャラ募集! ( No.2 )
- 日時: 2011/01/15 11:22
- 名前: 柚麻. ◆hLMPZ4CBa. (ID: aU3st90g)
- 参照: 元/(梓!*、 です(*´ω`*)今後ともよろしくお願いします、
第1話〆 ハジマリ。
「おい、あれ何だ?」
青空の下で、立派な帆を張った船の中で、船長——モンキー・D・ルフィは叫んだ。
「——ナミ! あれは船じゃねぇか?」
「……確かに船だけど、ルフィ——見えない? 人が倒れてるの」
ナミは恐る恐る船を指差した。
その先にあるのは、一隻の小さな船。
「あら、本当ね。遭難かしら」
読んでいた分厚い本を閉じて、ロビン——ニコ・ロビンは呟いた。
ルフィはそれを聞くと慌てて腕を伸ばした。
「おいルフィ! 罠かもしれねぇぞ……」
マストの影に隠れて足を振るわせるウソップの目に、うっすら涙が浮かんでいる。
「大丈夫だって! もし襲ってきても、負けねぇよ」
「あんたって人は…自信がありすぎるのも問題だけど、とりあえず引き上げて、ルフィ。」
おうっ、といい返事をしたルフィの腕は、性格にその人物を捕らえた。
ふんわりとした髪の、幼い少女だった。
「ご迷惑を、お掛けしました……」
「いいけどよぉ、お前何で倒れてたんだ?」
ルフィが顔を覗き込むと、少女は首を横に振った。
「分かりません。覚えているのは自分のことだけです」
「——記憶喪失の可能性もあるな。」
かちゃかちゃと医療器具を片付けながらチョッパー——トニー・トニー・チョッパーは少女を見た。
「名前くらい分かるか?」
「はい。私は——ロリ=エーテリオン。海賊、だと思います」
一枚の紙切れをルフィに手渡す少女——ロリ。
「おぉ、賞金首か! ……ん、2億? お前、意外とすげぇな」
「2億……なのにこの怯え方? 怪しいわね」
ナミがじろり、とロリを睨んだ。
ロリが慌てて服の裏に手を突っ込むと、宝石を取り出した。
「お礼をしていませんでしたね。これ、少しですが……」
「サンジ君、お茶!! この子があったまるものを早くね!」
何も知らされていないサンジが調理室から顔をのぞかせ、コンマ何秒もの速さで芝生の上に座っているロリの前で一礼した。
「これはこれは可愛いレディ。すぐに何かお作りしましょう……」
「へ? いや、あの、お構いなく……」
いつもならここでナミの拳が飛んでくるが、お宝に目をベリーにして喜んでいるのを見て、ルフィが急かした。
「サンジ、早くしろよ。寒がってるだろ」
「うお、失礼失礼。どうぞこちらへ!」
ロリは言われるまま、船室へ入っていった——……。