二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 卍ONE PIECE 空翔ける海賊. ⇔コメ200達成! ( No.216 )
日時: 2011/03/10 15:56
名前: 柚麻 ◆hLMPZ4CBa. (ID: aU3st90g)
参照: ONE PIECE激ラヴ(^ω^) 覇王色に憧れる、←

第49話〆 "麦わら"

「いた——……」

リィフは船を打ち付ける波に揺られながら呟いた。

「はい、着いたわよ。あんたのこと忘れないからねー!」
「有難うございました。私、貴方の事気に入りましたわ! また縁があったら会いましょう」

そのまま船首に上り、足を踏み出すリィフ。

「お前、危ないぞ! 能力者だろ?」
「ご心配なく、ジョーカーさん……——木[ツリー]」

踏み出した右足を支えるかのように、数本の木が互いに巻きつき、リィフを乗せた。
船首から飛び出た木は、一歩歩くと消えた。

「では、さようなら!」

軽く手をふると、リィフはゆっくりと歩き出す。
海の上に、木が何本も生えリィフを守っている。

「……あれが、5億の力なのね……」

クインがマント越しにリィフを見つめ、呟いた。



「ったくもう、お母さん……ちゃんと無事なのかな?」
「大丈夫でしょ。あたし、あの人が死ぬとは思えないし……」

俯くロリに、ナミがぽんと肩を叩いて励ました。

「本当、いつもそうなのよ。言ったことは曲げないし、いい加減で——」

ロリは大きなため息をつくと、歩き出す。
ルフィは虫取りに出掛け、それに同行するウソップとチョッパーを見送る。
船の上ではゾロがトレーニング、ロビン、コルー、ヴィルは読書。
最も、コルーだけは難しそうな顔をして本とにらめっこしている。

フランキーは新しい武器を、ブルックは曲をつくっているのか姿がない。
サンジはキッチンにいることが、煙が出ているので分かった。

いつもの、何気ない1日が始まる——ロリはそう考えて、悩むのをやめた。
精一杯毎日を生きると決めたのだから、楽しむこと以外に何も無い。

「ナミ、有難う。何か私もそう思ってきた!」

笑いかけると、トレーニングルームに向かう。
強くなって、この船を守れるようになろう——強く決心すると、ゾロが使うダンベルを持ち、手に力を込める。

「——麦わらのルフィは何処?」

透き通る、可愛らしい声がした。
ロリはダンベルを投げると、窓を開けて飛び出した。

「空歩!」

ロリの「空歩」は、最近CP9が使う「月歩」と同じくらい強力になっている。
見ると、女——アンジール=リィフが立っていた。

「貴方誰? 生憎、船長はいないのだけど……」
「そう。ならいいわ。少しだけお邪魔させて頂きますわ!」

言うなり船に上るリィフ——ロリは地上に降りるとそれを止めた。

「待ちなさい。部外者を中へいれるのは危険でしょ?」
「あら、そこまで馬鹿では無いのね……これは失礼致しました」

強い笑みで言うリィフを見て、ロリは気を引き締めた。