二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 卍ONE PIECE 空翔ける海賊. ⇔コメ200達成! ( No.225 )
日時: 2011/03/18 13:44
名前: 柚麻 ◆hLMPZ4CBa. (ID: aU3st90g)
参照: ONE PIECE激ラヴ(^ω^) 死ぬほど好きなのよ、←

第51話〆 争えない血


「で? あんた、何で奴隷飼ってないの?」

びくっとリィフが震えた。
ロリは強い笑みで続ける。

「知らないとでも思った? 天竜人の血が流れているアンジール=リィフさん」
「それ以上言わないでください! 私、すぐ船を下りますわ!! ですからもう私の過去を暴かないで——」

ロリは吃驚した顔でいるナミを押しのけて微笑んだ。

「ま、船長に用があるなら居ても良いわよ。でも——何か不審な行為をしたらどうなるか分からないからね」

リィフはじろっとロリを睨むと、俯いた。

「……分かりましたわ」
「紅茶のおかわり、いる?」

ロリはふふっと笑うと、空になったコップに紅茶を注いだ。

「おい、ロリ!」
「ん、何? ゾロ」

ゾロはまだ乾いていない髪を一度振って向き直った。

「あいつ、天竜人かよ?」
「——ええ、一応。これ以上言うと何処かの誰かさんが五月蝿いから言えないけど……あ、そういえばロビン何処にいるか知ってる?」

ゾロはリィフを軽く睨むと親指で上を指した。

「ナミの測量室で見たけどな。ついでにヴィルとコルーも」
「ああ、読書してたもんね。——でも、コルーも何で…?」

最後の方は消えそうな声で言うと、測量室へ向かうロリ。
ゾロはリィフの監視役を任され、甲板近くでダンベルを振った。


「ロビン、いる?」
「あら、ロリ。どうかした?」

微笑んでロビンが本から顔をあげた。
コルーはいそいそと何か書き込んで、本を閉じる。

「天竜人について教えてくれない?」
「良いけど……何かあったの? さっきの——アンジール=リィフでしょう?」

ヴィルがその言葉を聞いて顔をあげる。

「確か、懸賞金5億ベリーとかいう化け物か?」
「……貴方も充分化け物っぽいけど……まぁ、当たり」

ヴィルの読んでいた『東洋の妖怪』『怪談』という題名を見て、ぼそっと言うロリ。

「処でコルーは何してるの? 読書なんてガラじゃないのに」
「見せるか! これはおれの秘密計画ノートなんだ!」

秘密計画と一部ばらすコルーの背後に回り、その頭をぐわしと掴んで黙らせる。
首の辺りでゴキュという音がしたが、ロリはノートを覗き込んだ。
『コルーの身長日記』——ひょろっとしたコルーらしい文字。

「なぁに、これ? あ、あんた牛乳の盗み方とか学習してる!」
「五月蝿ぇなー!!」

解放された頭を包み込み、コルーはロリを追いやった。

「……天竜人……奴隷を売買し、飼うような貴族。ロドワーズ聖は、剥製にするのが好みなのかしら——今まで飼われた奴隷はほぼ剥製にされているわ」

ロビンは分厚い本と見比べながら言った。

「ロドワーズ聖の息子、チャルロスは常に銃弾を持ち歩いているわね。いつでも撃てる様に——そして我侭で豪快」
「……有難う、それだけ分かれば良いから! じゃあコルー、早く身長伸ばしなね!」

憎まれ口を叩くと部屋を出て行くロリ。
コルーが背後で舌を出して睨んでいるのを見て、ヴィルが「ガキ」と呟いているのが耳に届いた。