二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 卍ONE PIECE 空を翔ける海賊. オリキャラ募集!   ( No.28 )
日時: 2011/01/21 17:06
名前: 柚麻. ◆hLMPZ4CBa. (ID: aU3st90g)
参照: 元/(梓!*、 です(*´ω`*)今後ともよろしくお願いします、

第7話〆 "もう一つの影"


「そろそろ島に着くぞ! 上陸準備だ!!」

ルフィの弾んだ声で、ロリはハッとした。
ぼーっとして空を見ていたことに気づき、少し顔を赤らめる。

「——上陸準備……そんなものがあったのね」

微笑んで立ち上がるロリ。

「ルフィさん、私は何をすればいい?」
「ん? おぉ、じゃあロリはサンジに非常食の用意を頼んでくれ!
次いでに手伝ってやってくれねぇかー?」

はい、と頷いて船室へ入ろうとすると、ナミが手を取って止めた。

「ルフィ、あんた少しは考えなさいよー! ウソップが行って。」
「あ……そうだな。んじゃ、行ってくるわ」

軽く返事をすると、ため息をつきながらウソップが消えた。

「——あ、そうか……じゃあゾロさんを呼んできます。」
「それもサンジ君が怒るでしょ? それは——レイン君が行って」

レインは酒樽を投げると、「面倒事は俺に回ってくるのか……」と渋々甲板から離れた。

「じゃあ俺はー?」
「五月蝿いわね! イカリでも下ろしなさ……誰?」

黒髪の少年がいた。

「誰だって? トュルー・ウィン・コルー……コルーだ」
「何で今日はこういう奴ばっかり会うの? 面倒くさい……。じゃあ聞くけど、あれあんたの船?」

サニー号の横にぴたりとついている小船。

「そうだけど」
「聞きたくないんだけど……何でこの船に乗ったの?」

ナミの棘が刺さった声にコルーはたじろいだ。

「俺を仲間に入れてみねぇか?」

やっぱりね、と言うようにナミがため息。
横でロリが小さく笑っている。

「と言われてもね。生憎——」
「おれはとにかく海賊やりてぇんだ! 雑用だろうが関係ねぇんだよ!!」

その時、ナミの後ろで「あれ」と声がした。

「ロリ、どうしたの?」
「ちょっと待ってください……トュルー・ウィン……貴方もしかして、トュルー・ウィン・バルーの息子さん?」
「誰だ、それ」

ルフィが騒ぎを聞いて飛んできた。
間抜な声でロリに聞くと、ロリは続けた。

「懸賞金2億8000万ベリー……通称……何だっけ」
「——海声のバルーさ。」

少年——コルーがははっと笑った。

「親父の名前覚えてる人がいるんだな」

ロリは優しく微笑むと、ルフィに問うた。

「どうするんですか?」
「んー……とりあえず入れるか! 大勢の方が楽しいだろ」

呆れた顔のナミは、もう一度コルーに向き直った。

「——コルー、あんたはこの船を裏切る気は無いわね…?」

勤めて普通の声で言ったが、十分効き目があった。

「あ、悪魔……! はい、分かりました!!」




コルーの声と共に、夕日が船を金色に輝かせた。