二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 卍ONE PIECE 空翔ける海賊. ⇔コメ200達成! ( No.280 )
日時: 2011/04/13 17:32
名前: 柚麻 ◆hLMPZ4CBa. (ID: a5oq/OYB)
参照: ONE PIECE激ラヴ(^ω^) バギーのフィギュアGETしました*

第55話〆(久しぶりの更新でご免なさい;) 巨人族


「レイン、コルー! いるのは分かってるのよ、出てきなさい!!」

朝からナミの怒声が響き渡り、船床がビリビリと声に反射する。

「どうしたのよ、ナミ?」
「どうしたもこうしたもあるかっ!! あいつら、換金所で騙されて帰ってきたのよ!!」

目を90度吊り上げてお金の山を指す。
充分あるが、ナミはまだまだ足りないらしく換金された札束を麻袋に詰めて船を飛び降りた。

「おーい、ナミ! 何処行くんだ!?」
「あいつらの能天気さに呆れたからよ! これ、まだあと100万ベリーはくだらないわね!」

ルフィの問いに苛々と答えると、不機嫌そうに歩いていくナミ。

「ナミさんが行くなら、地の底までついていきまーす!!」

サンジが目をハート型にして走っていくのを見送りながらロリがため息をつく。

「……行ったか?」

船室からびくびくした2人が出てくる。

「ったくよぉ、あの男珍し気に言うからよー……騙された」
「おめぇらが騙されやすいんだよ。することないなら筆記者でも手伝え」

ヴィルが2人を部屋へおしやってから、ロリに向いた。

「そういえば、最近身っ喰いねぇんだな」
「……ええ、1ヶ月くらい……。でも、体の方はすっきり、というよりどんよりって言うのかな——良い状態じゃないの」

目を伏せて淡々と言うロリ。
ヴィルは一言「ふーん」と言うと、頭をがしがし掻いた。

「ま、何かあったら言えよ」
「何だ、不思議話か?」

ルフィが抜けた声を出すと、ロリは微笑んだ。

「大丈夫! じゃあ、あたしもリィフ手伝ってくる」
「あいつ、埋まってないよなー!! あんな紙の山、おれ初めて見たぞ」

ししし、と笑って言うルフィは、その紙の山の原因が自分だという自覚はない。

「んん!? 誰や、おれの海域で停泊している奴はぁ!!」

行き成りくぐもった声がしたと思ったら、空が暗くなった。
声がした上のほうを見上げると、巨人としか言いようのない大柄な男がサウザンド・サニー号を見下ろしていた。

「巨人……」
「——巨人族、リーバス。通称仁王リーバス……懸賞金9900万ベリー。」

ロビンが冷静な声で言うと、ルフィはその巨体に向かって叫んだ。

「何だお前は!! おれらは此処に船止めてるんだ!!」
「なら……お前らを倒すまでのこと!」

大きな拳が船に襲いかかってきた。

「うぉ、おれさまのスーパーな船が! 逃げるぞ、麦わらぁ!」
「ヨホホホ、巨人さん怖いですねー!! 外輪[パドル]出しましょう!」

ルフィは「おぅっ」と返事をしたが、ゾロが止めた。

「待て待て。ナミとあのアホコックがまだ市場にいるぜ」
「——じゃあ、あたし行ってくる。空流に乗ればすぐだから!」

駆け出すロリの目の前に蹴りが飛んできたが、間一髪で通り越すと2人のいる気流へ乗り込んで走った。
——船を、仲間を——守るために。