二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 卍ONE PIECE 空を翔ける海賊. オリキャラ募集!   ( No.3 )
日時: 2011/02/05 20:26
名前: 柚麻. ◆hLMPZ4CBa. (ID: aU3st90g)
参照: 元/(梓!*、 です(*´ω`*)今後ともよろしくお願いします、

第2話〆 コックvs剣士(1)


「暖かい……コックさん、有難う」

ロリは両手に包んだコップを見て言った。

「おい、お前誰だ? 2億……にみえねぇな」

ゾロが手配書とロリを見比べて呟いた。

「おいおいマリモ剣士!! こんなに可愛くて強い子を疑うのかよ!?」
「はぁ? 疑うしかねぇだろ、いきなり船の上にいるんだからよ!!」

掴み合う2人の頭をべり、と剥がしたナミがロリに詰め寄った。

「質問するけど、いい?」
「あ、はい。答えれる質問は答えます」

ナミは手配書をドンと机に置いた。

「まず、これ。——あんた本当に2億? 生身の人間なの?」

ナミの強い瞳を見ながらロリは言った。

「いいえ、能力者です。2億——自覚は無いですが、本当です」
「何の実なの?」

ロビンがちらりとロリを見て問う。

「——見たほうが早いと思います。……空歩[KUUHO]」

ロリは地面を蹴ると、高く舞い上がった。

「——空固[KUUKO]!」

カキン、と音がした。
ロリがそのまま足を踏み出すと、まるで地面を歩くように進んでいる。

「おぉ、すっげぇな!! お前、これ海に落ちねぇじゃねぇか!」

苦笑したロリの足元で、空が——割れた。

「あ、うわわわ……」

そのまままっさかさまに海に落ちるロリ。

「うぉい、大丈夫か!?」

ルフィは自分が能力者なのを忘れて海に飛び込んだ。
綺麗な水柱が立ち、ルフィも沈んだ。



「ったく、面倒くさい実だな!」

ゾロがロリを、サンジがルフィを抱えて陸にあがった。

「おいおいおいマリモ剣士! 何でお前がロリさんを抱えてるんだよ!!」
「誰でも良いだろ。おい、起きろ!」

サンジがルフィをぽい、と投げ捨て、船の上にあげるとゾロに掴みかかった。

「誰でも良くないんだよ、このマリモが!!」
「良いからさっさとルフィとこいつに温まる物作れ、ぐるぐるコック!」

ウソップは呆れながらルフィに毛布をかけると、ロリを上げるよう言った。

「おい、ロリを上げろー」

サンジがすかさず持ち上げようとすると、ゾロがひょいと抱えて船へあがった。
ナミが受け取ると、頬をぺしぺしと叩き起こした。

「ちょっと、ロリ!!」
「うぁ、はい……あ、またやっちゃった……ごめんなさい!私、この実をまだ使いきれなくて…」

濡れているゾロとサンジ、ルフィを見て顔を歪めると、こっちに来るよう促した。

「私の責任なので——空癒[KUUYU]」

ルフィはぱち、と目を覚ますと、がばっと立ち上がった。

「うお、何だこれ! 体が暖まってくるぞ!!」
「——益々不思議な能力だ」

礼を言わずに立ち去るゾロを見て、ロリは苦笑した。

「ソラソラの実、って言います。何が出来るのか、私も知りません」

ウソップが息を飲むほど、船室は凍りついた。