二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 卍ONE PIECE 空翔ける海賊. ⇔コメ300達成! ( No.346 )
日時: 2011/08/22 09:55
名前: 柚麻 ◆RZptUkM3IA (ID: a5oq/OYB)
参照: ONE PIECE激ラヴ(∵*`) アラバスタ映画最高、!

第64話〆 チーム ロリ×ロビン


ロリはふっと足を止めた。
草むらがガサガサいいはじめ、かすかに息づかいも聞こえる。

「——もう、財宝なんてないじゃん」

少しトーンの高い声に、ロリは空銃を構えた。
ロビンも手を交差させいつでも攻撃できる態勢をとると、声の主が出てくるのを待った。

「わっ、何? 私は怪しい者じゃないんですけどー!」
「……誰?」

赤い髪をした女で、まだ13,4歳くらいなのかとても幼い。
丸っこい目をしたその女は、手を挙げてホールドアップした。

「怪しい者じゃないっていう奴に限って怪しいんだよ、姉ちゃん」

レインも後ろで小さな竜巻を手にのせて攻撃態勢でいる。
チョッパーはフランキーの後ろで頭だけ隠して怖がっているが——。

「本当だって! 財宝探しに来ただけなの!」
「財宝狙い? じゃあ、うちの航海士が狙ってるから——あんたは敵ね」

ロリがふん、と鼻を鳴らすと、女は慌てて膝をついた。

「私、イトリ・カナ。1億9000万ベリーが懸かった海賊!」
「——私達は、麦わらの一味の……」

言いかけたロリの声を遮り、カナは手を組んで叫んだ。

「嘘、あの麦わらの一味!? 感激ーっ!」
「どうしたんだこいつ、壊れたか?」

ヴィルが構えを解いて言うと、ぎろりとカナの視線が向いた。

「失礼ね、あんた! 私は何と、悪魔の実の能力者なんだからね!!」

いかにも珍しいでしょ、という感じでいうカナ。
ロビンを除くそれ以外の全員が揃って「ふーん……」と返した。

「なっ、何よ! 珍しいじゃない……それに私が食べたのは超人系[パラミシア]なんだから!」
「私も超人系よ。ハナハナの実——体の一部を花のように咲かせるの」

ロビンが微笑んで言うと、ロリがそれに続いた。

「私は、恐らく自然系[ロギア]でソラソラの実を食べたわ」
「ヨホホホ、私は死んでも蘇るヨミヨミの実です! ところでお嬢さん——」

ブルックが"あの台詞"をいう前に、コルーがガツンと拳骨を食らわした。

「おれも自然系で、ミズミズの実。」
「ついでにおれも自然系! カゼカゼの実を食ったんだ」

ヴィアルが腕を組んで言うと、レインも手を挙げて叫んだ。
チョッパーもフランキーの影から飛び出した。

「おれはなー、動物系[ゾオン]でヒトヒトの実を食べた人間トナカイだ!」
「あら、貴方は"青っ鼻のタヌキ"ではないの?」

カナは本気でビックリすると、チョッパーをつん、と突いた。

「——おれは、トナカイだって言ってるだろ!!」

何度言ってもタヌキにしか見られないチョッパーの大声が森に響いた。