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第4話〆　コックvs剣士ラスト


「只今戻りました……」

ロリがお辞儀をして言う後ろで、ゾロが膨れっ面で立っている。

「おいマリモ剣士!　何でお前と行ったロリさんが後から帰ってくるんだよ!!」
「なんだとぐるぐるコック!　途中で別れて帰ろうとしたらこいつが海に落ちそうだったんだよ!!」

ロリが赤面しながら「コックさん、本当なんです……」と呟いた。
見ればゾロの短髪の先から水が滴り落ちている。

「あの、それで…私の能力——空癒は体内を暖めるもので、体外の寒さは消えないので、2人でカフェで飲み物を飲んでたんです」

火に油を注ぐ——ナミは日本という国の言葉を思い出した。

「おいマリモ!　何でロリさんと2人でお茶してるんだッ!!」

案の定、サンジの目がつりあがった。

「知らねぇっつの!　こいつが無理矢理連れ込んだんだよ、大丈夫だっつってんのに」

今度はゾロの目がつりあがる。
ロリは「あー、やっちゃった」と自分の頭をはたいた。

「もういいから、あんた達やめなさい!!」

ナミの怒声が響き渡った。
とたんに2人は喧嘩を辞め、室内へ入っていった。

「五月蝿かった。——ロリも気をつけなさいよ?　あいつらの性格」
「ほんとだよ。こっちまでビビるんだぜー……」

ウソップの気弱な声も後ろからした。
ロリは苦笑すると、「気をつけます」と頭を下げた。

「あ、ロビンさん——ですよね?　少しいいですか?」

書物を広げていたロビンの手が止まった。
ロリは船室に連れ込むと、カチャリと鍵を閉めた。